ぐんまーちほーであーそぼ!16
「ところで応龍さん」
「なにかな?」
「私達、さばんなちほーから突然、このグンマーという地に飛ばされてしまったのですが、応龍さんは何か心当たりはありませんか?」
カバンはせがむように訊く。
「うーむ、もしかして……」
応龍が数秒考えた後に――
「私が身体を分散する直前に、このグンマーの呪いを解く救世主を異世界から召喚する魔法を放ったのだが、それがもしや――」
応龍は考えたように答える。
「私達を、この地へと呼び寄せた……」
「うむ、その可能性が高い」
「すごーい! おうりゅーってグンマーを救う救世主が呼べるフレンズなんだね!」
「フ、フレンズ……?」
「あ、あぁ……気にしないでください。仲良くなったらみんなフレンズになるらしいですので……」
カバンが苦笑いをしながら言う。
「だって、誰よりもこのグンマーを愛して、救いたいって気持ちが私達をこの場所へ導いたんでしょ! すご~い!」
サーバルは両手を上げながら言う。
「ふふ、そうですね。応龍さん、スゴいです」
「お、お主もか……」
予想もしていなかった言葉に、応龍は戸惑いを隠せないでいる。
「ところで応龍さん、私たちは、さばんなちほーに戻ることが出来るのでしょうか……?」
カバンが不安そうに訊く。
「そうだねー! 他のみんなと全然合っていないし、縄張りも心配だから、そろそろ戻らないとねー!」
「うむ。グンマーの呪いがなくなり、力を取り戻した今なら、お主達をさばんなちほーに戻すことが出来る」
「よ、よかったぁ……」
カバンが安堵したように膝をつく。
全てを無事に終えた安心感から、力が抜けてしまったのだ。
「あははー! カバンちゃんだるだるー」
そんなカバンを見て、サーバルはいつもと同じように笑ってみせる。
グンマーでの戦いが、今終わったのだ。
続く……
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