第17話
今にも雨が降り出しそうな中、テニス部は外で活動をしていた。
小雨程度では部活を中止するなんてことはない。
大会が近いなら尚更である。
だが、そんな中、部活には
時間が解決してくれる、なんて思っていたがそう簡単なものではなかったようだ。
ここ数日、
休み時間となれば、呼びかける隙もなく教室をすぐに出ていかれてしまう。
どうしたらいいものか――。
「はぁ……。っいた」
ぼんやりと考えていたら、飛んできたボールに気付けず直撃してしまった。
そのボールを打ったであろう後輩が走り寄ってきて謝ってくるが、それすらも頭に入ってこないほど
なんで、ここまで考えてしまうのだろうか。
「
名前を呼ばれ、声が聞こえた方へと振り返る。
そこには、ちょいちょいと手招きをしている
「お前さ、
「いや、そーいうわけでは」
近くに行くなり、
だが、喧嘩したわけでもないのでなんと言えばいいのか分からなかった。
「別に、喧嘩に口を挟もうとかではないから。ただ、
この様子じゃ話してないよな、と
「
笑いながら話してくる。
「その時の
「悔んでる?
原因というものを知っている手前、複雑な心境になる。
「とりあえず、お前らいつも一緒にいたんだから相談とか乗ってやれよ。ああ見えて
心に渦巻いていた感情がどんどん苛立ちへと変わっていた。
「オイ!!だからって今行くんじゃ……。って、行っちゃったし」
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