第12話
だが、限度というものはある。
「……
後ろからのしかかるように抱きつかれ、
「
雨の降る日も増え、ただでさえ蒸し暑いのに
半ば諦め、いつものように居眠りしていて書くことの出来なかったノートを写す。
あれからしばらく経つのだが、それらしいことを話す様子はなかった。
自分に告白しておきながら告白されたからその相手と付き合う、なんてことをする奴じゃない。
大体、こうやって抱きついてくる時点で大丈夫だろう。
(べ、別に安心したわけじゃないし!!)
ホッとしそうになった自分に、そうやって言い聞かせる。
「
不意に耳元で名前を呼ばれる。
考えていた相手ということもあって、心臓が飛び出るかというほど驚いた。
「ここ、写し間違ってる」
そう言うと、後ろから伸びてきた指で指摘された。
「あぁ、ほんとだ」
「ねぇ、俺のこと意識してた?」
「っんなことねーよ!!」
痛いところを突かれて
「
廊下の方から先生が
「今行きます」
そう言って、
やっと解放された
耳元で囁かれたら、誰だってああなってしまう。
別に、
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