第4話
部活が終わると自宅近くのスーパーに寄って帰るのが
大学生の姉もいるのだが、今は海外留学をしている。
そのため、家事全般を
(今日の夕飯は何にしようかな)
そんなことを考えながら野菜とにらめっこしていると、視界の隅に見知ったものが映った。
何気にそれを目で追う。
(あ、
クラスメイトでもあり、
『
「……言えるわけないじゃん」
絶対に
――
それが分かっているなら、何もしないで今までの関係でいた方がいいのだ。
(
だが、本音を言ってしまえば
友人としては応援せざるを得ない。
いつの間にか
知り合いのようで、
(まぁ、彼女にも友達の1人や2人いるか)
そう思いながら、
そして、足先は
(って、これストーカーになってるじゃん)
こんなのが
そう思いながらも、
「あー、もうあんな学校嫌だ‼」
「また、その愚痴言ってるよ」
隣にいる友人は笑っている。
直感的に感じた違和感は未だ消えることはない。
――この2人の話を聞いてはいけない。
そんな気がしてならない。
「家から近いからあそこにしたけど、ほんとあのクラス最悪」
「相変わらず、クラスでは話さないんだ」
「あんなうるさい人しかいないクラスで同類と思われたくないもん」
自分たちのクラスは個性的な人が多い方だとは
授業中も賑やかにしているのも確かだ。
彼女には人を寄せ付けようとしない雰囲気があると思っていたが、まさか意図的に寄せ付けようとしてなかったとは。
「となると、好きな人とかいないの?クラスの子とかさ」
――これは聞いてはいけない。
胸騒ぎが酷くなる。
「いるわけないじゃん」
――駄目だ、これ以上言うな。
「あんな、馬鹿騒ぎしかできないクラスにいるだけでうんざりしているのに。そんな奴らと付き合うなんて反吐が出る」
「じゃあ、告白されたらパシリにでもしたらいいじゃん」
「それいいね」
笑いながら話している2人。
彼女の予想もしていなかった言葉の数々に呆然といていた
取り出して画面を見ると、
「……うそ、だろ」
内容を読んで愕然とした。
メールは、
今まさに、こんなことを聞いた後だ。
彼女が
付き合って徐々に惹かれる、なんてことも今の話じゃないだろう。
本当にパシリにでもされそうだ。
――そんなことさせてたまるか。
そんなことになるぐらいなら、俺が――。
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