地獄に送ってやる……ッ!

 今日(※執筆時)は何かとても静謐さを感じます。冬ってそう言うところがありますよね。静かで落ちついていて、光は射すけど熱はそんなに持ってなくて。適度な冷たさは時に心を清らかにしてくれます。

 ただし、この感覚は室内限定なのかも知れません。外に出たら更に寒くなりますからね。冷たい風も吹いていて……美しさを感じる前に寒さで震えちゃいます。


 さて、昨日は長崎県のスナックでお客さんがお店ぐるみで睡眠薬を飲まされお金を奪われ運悪く死んでしまっていたり、大阪府で巡査長が飲酒運転で事故を起こしたのを口止め工作していたのが発覚したり、秋田県でまたしても不審木造船が漂着して他に遺体も発見されたりと様々なニュースがありました。


 今回取り上げるのはこのエッセイでは珍しく、世間でも大きく報道されている話題です。だってちょっとこれ、インパクトが大きいですよ。こう言う事が起こってしまうだなんて世も末ですな……。


 12月7日(※執筆時)午後8時35分頃、東京都江東区の富岡八幡宮付近で「女が刀を持って暴れている」と、通行人から110番通報がありました。

 警視庁によると、八幡宮敷地内や近くの路上などで4人が頭や腹から血を流すなどして倒れており、3人が死亡、他に男性1人が重傷と言う大惨事に。警視庁は刃物で切りつけられたとみています。


 捜査1課などによると、死亡したのは宮司の富岡長子さん(58)と富岡さんの弟(56)、弟の知人の30代の女。重傷は長子さんの運転手の男性(33)。現場には、サバイバルナイフや日本刀などが残されており、血が付着していたそうです。

 弟と女が長子さんらを襲った後、弟が女を刺し、弟自身も自殺を図った可能性があるのだとか。警察は4人の間に何らかのトラブルがあったとみて調べています。


 富岡八幡宮を巡っては今年5月に神社本庁からの離脱を決めた事が話題になりました。神社の代理人弁護士は当時の取材に、宮司の人事を具申しても同庁から発令がない、などと説明していたそうです。


 別の記事によると、この主犯の弟は姉に対して「積年の恨み。地獄に送る」と言う内容のはがきを出して脅迫もしていたそうです。かなりの闇を感じますね。


 私自身、上に姉がいるのですが、はっきり言って仲は悪いです。今のところお互いが無視する程度で済んでいますけど。姉弟で同じ仕事場で常に比べられながら、最終的に姉の方が認められたと言うのは、弟にとってかなりの屈辱になってしまっていたのでしょうね。


 どんな仕事でも裏側に回ればそんなに変わらなかったりもします。人間ですもの。宗教関係者だって全員が全員心の広い方ばかりじゃありません。商売で宗教やってる人も多いでしょうし、何代目とかの受け継いできた人の中には情熱の薄い人だっている事でしょう。

 伝統ある大きな神社だからって、何もトラブルがない訳じゃないんです。むしろ格式があるからこそお家騒動じみた事になったのかも知れません。


 それにしても壮絶ですね。今の時代に日本刀まで取り出して目的を達した後は自害。協力した女性も殺すとか常軌を逸していますよ。今戦国時代か何かでしたっけ。

 ハードな展開をする創作物では珍しくないそう言うシーンですが、リアルにやられたら言葉が出ませんね、壮絶過ぎて。


 こう言う凄惨な事件は創作物の中だけであって欲しいものです。神職が血縁者を殺すだなんて末法的ですけど、そう言えば今は平成の御代の終わる直前です。ある意味確かに世も末なのかも知れません。

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