これは駆除なので!

 アルスラーン戦記が完結するようですね。え? 勿論原作ですよ! 田中芳樹作品は未完のものが多く、その筋でも有名でしたが、その未完作品のひとつ、アルスラーン戦記が完結と言う事で、これは実におめでたいですね。


 私は複数同時連載をして初めて分かったのです。これやると中々終われないと言う事に。今の予定で一番早く終わるはずの『闇神様』でも来年の夏くらいまで完結までに掛かりそうですし。一番長くなる予定の『魔法少女いつき』は今のところいつ終わるか見当もつきません。現在執筆中の話でもまだ全体の半分も行ってませんからね。先は長いなあ……。


 これも一本集中して書けば多分半年あったら終わるんですよ。そう考えると茨の道であります。モチベーションが持つといいな。


 さて、今回は動物虐待のニュースです。こう言う話は本当に気が滅入るのですが、人はそうしてもいいと思えればいくらでも残酷になれるのですね。こう言う事を平気で実行出来る人がいるって言うのが怖いです。


 8月29日(※執筆時)警視庁保安課は猫を虐待したとして、さいたま市の大矢誠容疑者を動物愛護法違反容疑で逮捕しました。罠で捕獲した野良猫をガスバーナーで焼くなどして、更にその様子をインターネットに投稿していたのだそうです。


 逮捕容疑は昨年4月~今年4月、親戚が以前所有していた小屋で、ケージに閉じ込めた猫3匹に熱湯を浴びせたり、バーナーで焼いたりするなどして死なせたと言うものです。「有害動物の駆除なので法律違反ではない」と容疑を一部否認しているのだとか。


 同課は投稿された動画などから猫13匹への虐待を確認。投稿する際は、不特定多数の人が利用出来る公衆無線LANを利用して自身が特定されないようにしていました。


 猫を好きな人がいるように、猫が嫌いな人もいます。猫嫌いの人がよくする行為に猫に石を投げると言うものがあります。この程度ならわりかしアチコチで見られる行為ですよね。対する猫の方も野生の勘で投げてくる石を素早く避けて、猫嫌いの人とは上手く距離感を保っています。


 この容疑者は猫をまず捕まえてしまっています。この時点でただの猫嫌いでない事が伺えます。普通の猫嫌いは猫を追い返せればそれでいいので、わざわざ捕まえようとはしません。逆に言えばこれは何か目的があるからそうするんですね。


 その目的が猫に対する虐待の数々です。容疑者は猫を虐待する事でストレス発散をしていたのでしょう。熱湯を浴びせるとかバーナーで焼くとか、その行為はとてもまともではありません。読んでいるだけでも気分が悪くなりそうです。


 しかもそれをネットに投稿している。これが一番の謎です。これも承認欲求なのでしょうか? 税理士と言うそれなりに頭の良い仕事をしているのに、この結果を予想出来なかったのかと思うと呆れます。一応偽装はしていたようですが、偽装してまで投稿する必要のある動画でしょうか?


 そもそも害獣駆除だと開き直るなら偽装せずにそのまま投稿したらいい。偽装した時点で、自分でも後ろめたい事をしていると言う自覚があったと言う事を証明しています。


 こう言う事件が起こるとすぐに連想されるのがその犯罪のエスカレート化です。猫に飽き足らなくなって最終的に人を襲うのではないか……。その恐れがあるからこそ、こう言う犯罪は注目を集めてしまうんですね。


 今回の容疑者にその傾向があったかどうかは分かりませんが、もし人を殺す代わりに猫で代用してたのだとしたら、やがてはその欲求が人に向く可能性は捨てきれない気がします。そうなる前に捕まったのはきっと不幸中の幸いなのでしょうね。


 人には好き嫌いがあって、それは仕方のないものですが、出来るだけ嫌いなものにも寛容でありたいものです。

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