タスケテ……タスケテ……

 いやぁ、地元は今日もとてもいいお天気です(※執筆時)。天気が良いと何処かに出かけたくなりますね。私は基本ひとりで行動しているので、出かけるにしても大抵はソロ活動です。ひとりはいい、何にも束縛されなくて自由で開放されている。ひとり映画、ひとりグルメ、ひとり書店巡り……。ああ、最高だ。


 旅もまたひとりがいいな。気ままに鉄道に乗って途中下車したりして知らない景色に出会う……ああ、なんて素晴らしいんだ。


 しかし天気と言うのはいつも好天とは限りません、時には曇り、時には雨、そうして稀に荒れたりもします。荒れた日に外出するなんて用事があっても嫌ですよね。嫌であってもそれがお仕事ならば仕方のない事もあるのでしょう。


 今回はそんな荒れた天候に翻弄された悲劇の事故の話を。


 6月3日(※執筆時)、富山県立山町の北アルプスの山中で小型機墜落事故が起き、一夜明けた4日の早朝に機体は発見されます。

 しかし時既に遅く、搭乗者4人全員の死亡が確認されました。


 墜落直後には搭乗者の1人から県警などに救助要請が届いていましたが、3000メートル級の山が連なる現地の悪天候に捜索活動を阻まれ、すぐに救い出す事が出来なかったと言う事です。


 小型機を運航する新中央航空によると、墜落直後とみられる3日午後2時50分ごろ、死亡した河西勝基さんから、長野県の松本空港にある同社松本運航所に「助けて、助けて」と携帯電話で連絡があったそうです。応対した整備士が「場所はどこだ」と尋ねると「外が真っ白」と動転した声で答えたそうです。


 その後、「前の2人は意識がないようだ」「体が動かない」「痛い、寒い」と興奮した様子で報告。やりとりの最中、別の社員が警察に連絡し、駆け付けた警察官が通話をいったん切り、河西さんに110番させるよう指示したのだそうです。


 同機は、墜落など衝撃を受けた際に自動で信号を出す救命無線機を積んでいたそうなのですが、事故当時に発信があったかどうかは不明との事。


 墜落時、現場はすごく荒れた天候だったのでしょうね。捜索中も濃霧が酷くて一旦捜索を中止しているくらいですから。

 事故機のパイロットはベテランで彼を知る人は何故事故に遭ってしまったのかと首を傾げているようです。きっと色んなトラブルが重なった上での不幸な出来事だったのでしょう。


 墜落したのが雪の残る高山の中腹だった事も更に不幸に拍車をかけてしまったものと思われます。急激に室内の温度を冷やされて……こう言うのは本当に時間との戦いなのでしょう。


 一番に連絡を取ったのが会社と言うのが日本人らしい判断ですよね。その後110番にかけさせたのは、そうすれば現在位置も電話のGPS情報から通報されると言う意味もあったのかも知れないそうです。これは機能的にオフにも出来るので実際に発信されたかどうかは分かりません。

 もし素早く現在位置が特定出来ていたなら、もっと早くに救助出来ていた可能性はあったのかも……。


 報道されている墜落状況を見ると流石ベテランパイロットらしく、見事に機体を不時着させています。この時点では意識のある人もいた訳です。彼らを助けられなかったのは本当に残念で、救助に向かった人達が一番その無念を感じている事でしょう。


 本当に、山の天気は変わりやすいと言うか、自然を甘く見てはいけませんね。常に最悪を見越した行動を。この事故の起こった経緯などをしっかり調べて何らかの形で残し、今後同じ事が起こらないようにと願うばかりです。

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