良い子は真似しないでね

 えー、若い時っていうのは誰もが無茶をしたがりますよね。決まりを破ったり、やんちゃしたり……そうして怒られて少しずつ学んでいくのも成長に必要なプロセスです。


 しかしこれも度を過ぎてはいけません。そして調子に乗り過ぎてもいけません。そう言う意味ではやんちゃって言うのはまだ自分の能力が小さい子供の内に全て経験しておくべきものなのでしょう。小児病が子供の時期に全て患っておくべきなのと同様に。成長して幼い頃に学べなかったそれらをやってしまうと、時に取り返しのつかない事になってしまいます。


 とは言え、幼い頃のやんちゃも親が見ているところでって言うのはありますよね。親が目を離した隙に大変な事になったと言う事例は、例えば夏の水害とか、勝手に踏切に入って電車に撥ねられるとか、枚挙に暇がありませんから。子供用のハーネスが必要と言う話もうなずけます。ま、その話は今回のテーマではないのですが。


 で、今回は、そんなある程度成長した子供達がやんちゃした結果、起こってしまった悲劇を紹介したいと思います。


 4月22日(※執筆時)、埼玉県の県道で同県の柏木さん(18)運転の軽乗用車が約15メートルの崖下に転落しました。柏木さんは胸を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認されたそうです。

 同乗していた少年の3人の友人達も重症を負ったり腰や腹に軽傷を負ったようですね。


 秩父署によると、現場は片側1車線の直線道路。車は進行方向の右側のガードフェンスを突き破って転落していました。

 助手席に乗っていた大学生は「走行中に衝撃を受け、運転席側のエアバッグが開いた」と話しているそうです。

 近くに約50センチの大きさの石が落ちていたと言う事ですから、署は何らかの理由で石が車の前部に当たってエアバッグが開いたとみて、事故との関連を調べているみたいです。


 4人は中学時代の同級生で「心霊スポットを見に行く途中だった」と話しているそうです。


 うん、これ、魅入られちゃいましたね。遊び半分で心霊スポットに行く、この行為自体はそんなに珍しい事でもないのでしょう。そう言う経験をした人も多いと思います。青春の1ページの定番のひとつとも言えますよね。


 大抵の心霊スポットは怖い噂があるばかりで、実際は大した事のない場所も多いのだと思います。

 しかし、だからと言って本物の場所がない訳ではない、肝試しで実際にそう言う怖い体験をした人って言うのも確実にいる訳です。


 大抵の人は怖い体験をするくらいで、ここまで大きな事故に発展するって言うのはないでしょう。

 けれどこの件では死亡事故にまで発展してしまった。多分霊的なものだけが原因ではないと思いますが、要因のひとつにあったのではないかなと勝手に想像してしまいます。


 心霊スポットも遊び半分で行くものではありません。この少年達も身を持って知った事と思います。事前に下調べはしていたのでしょうか? 霊に対して遊び半分で軽い気持ちだったのではないでしょうか? 


 実際は少年達が無謀な運転の結果事故に遭っただけで、幽霊達も勝手に事故の原因にされて迷惑しているのかも知れません。交通ルールを守って脇見せずに適切なスピードで走行していれば事故にならなかった……そんな可能性もありますしね。


 霊的にヤバイ場所に行く時は事前にお祓いをするとか、霊に対して真摯な態度でいるとか、そもそも本気ヤバイ場所には近付かないとか、事前調査や事前作業をする事を疎かにしてはいけませんね。死んでしまってからでは遅いですから。


 この事故の話題を受けて、調子に乗った人達はその心霊スポットの場所を調べて遊び半分の軽い気持ちで見に行く人も出てくるかも知れません。決して良い子のみんなはそんな人の真似をしてはいけませんよ。おっさんとの約束だ!

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