お客さん、どちらまで?

 唐突ですが、皆さんタクシーは利用しますか? 私はあーんまり利用しません。普段の行動範囲が狭いですし、移動なんて原付きがあれば大抵は何とかなりますしね。タクシーを利用するのは利用しなくてはいけない時のみに限ります。


 私は田舎に住んでいますのでタクシーとは電話で呼ぶものとばかり思っていました。もしくは大きな駅前でズラって並んでいるのを利用するとか。

 少し大きな街に行くと普通にタクシーが道を何台も走っているのですね。幼い頃は手を上げたらタクシーが止まるって言うのは都市伝説か何かだと思っていました。初めて知り合いが手を上げてタクシーを止めた時は現実にこんな事があるんだ!と感動したものです。もしかして私って田舎者過ぎ?!


 そんな訳であまりタクシーに縁のない私ですが、だからでしょうね、タクシーに乗ると妙に興奮してしまいます。自分の中の特別感が半端ないんですわ。例えるなら風邪をひいた時に食べる、そう言う時にしか食べられないとっておきスイーツを食べるような感覚と言えば分かってくださるでしょうか?


 えー、ですからですね、私はタクシードライバーさんをリスペクトしている訳なんですよ。そりゃドライバーさんも人間ですから、中には尊敬出来ないような人もいるのでしょうけど。概ねいい人の方が多いと思っていますです、はい。


 今回の話題に上げるのもタクシーの話題なのですが、被害に遭ったドライバーさんは多分本当にいい人だと思うのです。


 4月5日(※執筆時)、青森県警弘前署と県警機動捜査隊は16歳の少年を逮捕しました。彼は福島市から弘前市までの約400キロをタクシーで移動し、その為にかかった乗車料金など14万5570円を支払わなかったそうです。

 県警によると、この少年は仕事で福島県に行っていましたが、自宅に帰りたくなったと言う理由でこの犯行に及んだと言う事です。


 同署や県警少年課によると、少年はタクシー乗り場で運転手に「青森の弘前まで行けますか」と頼んで、所持金がほぼない状態で乗車。タクシーは高速道路などを使って要望通りに弘前市まで到着します。その後、少年はタクシーを自宅近くの駐車場に止めさせ「お金を持ってくる」と言って降車したのだとか。

 しかし少年がいくら待っても戻らなかった為、それを不審に思った運転手が110番してこの事件が発覚したと言う流れのようです。


 どうやらこの無賃乗車、少年がホームシックになってしまったが故の突発的な犯行だったみたいですね。ネット記事では仕事で福島に行っていたのに逮捕時の表記が無職少年だったので、仕事を何らかの理由で辞めて、それで家に帰りたくなったのではないかと私は推測しています。

 帰郷の移動方法にタクシーを使ったのはタクシーは料金が後払いだからなのでしょう。


 しかし帰る実家があって実際に受け入れてくれてもいるのだから、親にお金を出してもらってそのお金で電車とか深夜バスで帰れば良かったのにって思うんですが……。多分精神的に追い詰められてそこまで頭が回らなかったのでしょうね。


 タクシーのドライバーさんも16歳の少年が400キロ先までの道先を目的地に告げた時に違和感を感じなかったのかなって思うんです。普通はちょっと構える気がするんですよ。

 目的地が実家と言う事で最悪は少年の親が料金を払ってくれると判断したのかも知れません。後、多分少年の様子を見て何か感じるものがあったのかも知れないなあとも思うんです。


 私はタクシーをそんな遠距離まで利用した事がありません。結構県をまたぐような長距離利用をする人って多いのでしょうか?今回の移動距離でも約400キロほど走っていますが、タクシーってそんな長距離でも走ってくれるものなんですね。ドライバーさんもタフだなぁ。頭が下がります。


 タクシードライバーの仕事と言うのも結構大変みたいなんですよね。景気のいい話って聞きませんもん。だからこそ利用する時はお互いに気持ちよく利用したいものですね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る