焼き海苔ノロウィルス問題
物が腐りやすい夏に比べて冬は比較的食中毒の話は少ない訳ですが、先日もまた食中毒、感染力の強いノロウィルスの話題が世間を騒がせました。そしてその話題よりその原因についての話題に世間が驚きました。
何故かと言えば、そのノロウィルス感染源が誰も予想もしなかった物からだと判明したからです。
その発生源は何と焼き海苔でした。給食に使われた焼き海苔で多くの子供達が集団食中毒になってしまっていたのです。
ノロウイルスは熱に弱く、高温で数秒加熱しただけで死滅するのだそうです。なので普通に考えて焼き海苔に生きたノロウィルスが付着するなんて考えられない事でした。
では何故そのありえない事が起こったのか。焼き海苔の最終加工段階で海苔を裁断する際、その作業を委託した工場の職員(兼社長?)がノロウィルスに感染したまま素手で作業をしていたのが原因だったのです。
この工場の社長はおじいちゃんで昔からそうして来ていた為、危機感を全く持っていなかったのではないかと考えられます。依頼先の会社は手袋をして作業するようにとか衛生環境に対して指導はしていたそうですが、全く守られていなかった為にこの結果になってしまったようですね。
それ以前におじいちゃん、調子が悪かった時に休んでいれば回避出来たはず……。
この事件の問題点を上げるとするならば、おじいちゃんが昔ながらの衛生概念で仕事をしていた。自身がノロにかかっても気にせずに仕事をしていた。そんな会社だと知らずに焼き海苔会社がそこに仕事を依頼していた。この3点になるのではないかと思います。
焼き海苔の会社が何故その会社に最終加工を頼んだのかと言えば、焼き海苔の断裁の機械が焼き海苔の会社にはなかったからなのだとか。全て自社でまかなえていたならこの問題も発生しなかった事でしょう。
いくら指導したとしても社員がずっと監視している訳にもいきません。出来上がったものを信用するしかないんです。そこでまたチェックすれば良かったのかもですけど……。
日本にはこう言う自分ルールの零細企業は多いのかも知れません。そう言うところがコストカットを理由に様々な問題を引き起こしている。普段は何も騒ぎにならないから常態化していて、いざ問題が起こると世間を騒がす程の大問題になる。今までそんなパターンを多く見てきました。
産地偽装も、廃棄品の使い回しも、今回のノロウィルス問題も。今思いつくのはこれくらいですが他にもあるのかな……ありそうな気はするな……。
今、数多くのクレーム対策などによって食品加工業体は神経質な程に衛生環境に厳しくなっています。この意識がそう言う自分ルールな会社にもしっかり浸透すれば食品問題は減少していくかも知れません。是非そうなっていって欲しいなぁ。
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