少女
西の大陸で魔女は‘’アンナ”と言う名を授かった。綺麗な黒い髪に紫の瞳をした子だ。
アンナは家族と一緒にごく普通に育った。
アンナが11歳の時、変化が現れた。魔法を使える様になったのだ。普通、魔法の素質がある者は赤子の時から魔法を弱いが使う事が出来る。となると、アンナは後天性で魔法を使えたのだ。
ただ、後天性の子には欠点があった。小さい時から魔力を使う事が無かったため、魔力の暴走がよくあったのだ。母は父に相談し、中央の大陸にある王国にアンナを旅立たせ、魔力を制御出来る様に学校へ通わせようと。
父は迷った。小さなアンナを独りで旅には出せれない。だが家族が同行して行ける費用がない。学校に通わせる学費だけで手一杯だ。
迷った末、父はアンナを独りで旅に出す決断をした。幼いながらも賢いアンナ。これからは独りで生きてかなきゃいけない。お前は学ばなきゃいけない。独りにさせてしまうけど。少しの間、我慢してね。
中央の大陸に行くには馬車か歩きで港町へ行き、港町から船に乗らなくては中央には行けない。
父はアンナに旅費と学費を持たせた。母は新しく服を仕立てお守りの持たせた。
アンナは泣かなかった。両親に見送られ、アンナは旅に出た。
永い永い旅に。
魔女の黙示録 抹茶すーぷ @akamenoruna
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