『Radio ga ga』

 ラジオが栄えた時代を振り返って、まだまだやれるぜラジオと励ます曲。レディガガの名前の元になった曲。バグルスの『ビデオキルドレディオスター』と似たテーマの曲だけど、こっちの方が前向きな気がする。

 デーン、デーン、デーン、デーン、レーディオー、ってイントロが耳から離れない。とりあえずクイーンの曲聞くか、なに聞こう?となると選びがち。ライブでのフレディのパフォーマンスを思い出して、ついつい拳を突き上げたくなる一曲です。


『Radio ga ga』作詞・ロジャー・テイラー


 僕は一人座って、君の光を見ていた。


 十代の夜、僕の友達は君一人だったよ。


 そして僕が知るべき全てのことは、君から教わったんだ。



 君はかつてのスターたちを教えてくれたね。


 世界大戦も、火星の侵略も、君が教えてくれた。


 僕を笑わせてくれたり、ときには涙を流させて……


 まるで空も飛べる気にさせてくれたんだ。



 だからラジオよ、どうか少年少女たちの雑音にならないでほしい。


 君のことを知らず、気にもかけないくせに、


 君がいなくなれば、文句を言うだけなんだ。


 

 かつて、君の時代があった。


 君には力があった。


 だけど勘違いしないでくれ、君の全盛期はこれからなんだ、ラジオよ。



 ほら、ラジオが聞こえてくるよ ガーガーと。


 グーグーと、ガーガーと。


 聞こえてくるのはラジオだけ、ガーガーと、ブーブーと。


 ほらラジオよ、なにか変わったことがあるかい?


 ラジオよ、君にはまだ愛してくれている人がいるんだぞ。




 僕たちはたくさんのショウ、スターをビデオで見てきたね。何度も何度も。


 耳を使う必要はなくなってしまった……


 近年、音楽はそのあり方を大きく変えてしまったようだね……


 

 さあ、君が古い友人を見捨てないように祈ろうか。


 僕らがかつて、他の全ての素晴らしいものにそうしてきたように。


 だって僕らはきっと、君に疲れたように、ビデオにも疲れるときがくるだろうから。


 そのとき、僕が君に会えるように、側にいてくれ。


 

 聞こえるかい、あれがラジオの音さ。ガーガーと。


 グーグーと、ガーガーと。


 聞こえてくるのは、君の音だけ。ガーガーと。


 グーグーと、ガーガーと。


 みんな聞いてくれ、あの音はラジオなんだ。ガーガーと、ガーガーと。



 ほら、ラジオよ、なにか変わったことでも?


 君にはまだ、愛してくれてる人がいるんだ……



 君の時代は確かにあった、そのころの君には力があった。


 だけど忘れないでくれ、君の全盛期は、これからやってくるんだ……


 ***


 寂寥感をそそるフェードアウトがカッコいい余韻を残します。当時、ラジオの居場所を奪ったテレビは、今度はインターネットにその居場所を奪われようとしています。どうかラジオと同じく、テレビのことも忘れないで欲しいですね。


 


 




 

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