【短編集】カフェタイム―ほろにがブレンド、せつなさ風味―
馳月基矢
笑顔、始まりました
cover 1
始まっちゃう瞬間って、わかるんだ。
大学のそばのカフェが、あたしの仕事場。
ちょっと気になるお客さんがいる。
カッコいいってだけじゃなくて。
どこかほっとけない雰囲気があって。
『笑顔、始まりました』
気になって、仕方ない。
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