赤い糸車 【やりたいこと】

雪山の上に立つ小さな民家

カラカラと糸車を回して

風に揺れる白き糸

紡がれる先にあるものは……


平凡な日常と人は言うけど

僕には分からない

毎日が同じで変わるものと言えば

糸車の糸の色

「今日は何色にしようか」

青黄色橙と用意して

赤がないことに気付く

山を駆け、川を渡り、辿り着いた先で

僕は用意する

必要な赤色

子供たちが声を出す


わらえ、わらえ、わらえ

腹の底から

ないて、ないて、ないて

手を引こう

必要なものは手に入れるから

僕は手に入れるよ

だから、糸を紡ごう


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