【外伝人物】

■都築弘

外伝の主人公。本文中では都築博士と呼ばれることが多い。人類史上最高の生物学者のひとり。知性強化動物のアイデアを最初に発案し、実用化までこぎつけた功労者である。また、知性強化動物の権利保護のためにも奔走した。樹海世界における地球の倫理観の発達に非常に大きな影響を及ぼした人物である。

妻は都築静香。息子は都築刀祢・燈火である。


■都築刀祢

外伝の主人公。ごく平凡な少年であるが、父弘やはるなとのやりとりを通じて成長していく。


■焔光院詩織

人類側神格"天照"。23人いる人類側神格最初の一人であり筆頭の女性。遺伝子戦争最大の英雄である。都築博士と共に知性強化動物開発プロジェクトに身を捧げる。第一部のヒロイン。自衛官。彼女一人のために制定された特別措置法が存在する。

ちなみに居合道六段。


■はるな

人類初の知性強化動物"九尾"級の女の子。人類の守護神たることを期待されて生み出された超生命体である。2年で大人となり、神格を組み込まれるよう設計されている。第一部のヒロイン。犬に似た頭部と尻尾を備えたヒューマノイドタイプの肉体を備える。


■ちょうかい

九尾級。はるなの姉妹。


■あたご

九尾級。はるなの姉妹。第二部以降はリスカムの同僚。


■ウィリアム・ゴールドマン

人類史上屈指の科学者の一人。イタリア人。都築博士の親友にしてライバルである。遺伝子戦争中は大変過激な言動をやらかしていたことで有名。戦後は打って変わって人道的な言動が多くなっている。都築博士亡き後、第二部、第三部の主人公を務める。


■モニカ・ベルッチ

人類側神格"ニケ"。戦後生き残った18人の人類側神格の一人。イタリア人の少女である。レーザーや複数の武装を間合いと敵に合わせて素早く切り替えていく戦法を得意とする。実家で農業に従事する傍らゴールドマンの知性強化動物開発に軍属としても協力する。第二部以降のヒロイン。


■ペレ

人類側神格"ペレ"。本名不詳。言語能力を失った代償に人類側神格中最強クラスの戦闘能力を得ている。推定年齢五十代。モニカと共同生活を送るミクロネシア系の少女。外伝登場時点ではイタリア国籍を取得している。行政文書上の名前はペレ・ベルッチ。

第二部以降のヒロイン。


■リスカム

知性強化動物リオコルノ級にして人類製神格リオコルノ級の少女。シカに似た頭部を備える。そそっかしい。第二部以降のヒロイン。


■ニコラ・ベルッチ

エオリア諸島サリーナ島在住のブドウ農家の家長。マルヴァジア品種のワイン用ブドウを育てている。人類側神格ニケ、本名モニカ・ベルッチは孫にあたる。非常に賢明かつ屈強な人物。


■アニタ・ベルッチ

モニカの母。


■ジュリオ・ベルッチ

モニカの兄。本編に登場する顔役本人である。地球では亡くなったと考えられていた。遺伝子戦争期は駆逐艦アンドレア・ドーリアに若手士官として乗り込んでいた。


陳淑樺チェン シュウファー

人類側神格"九天玄女"。台湾人女性で英語名サラ・チェン。台湾では学校で英語教師が生徒に英語名を与えるという風習があり、遺伝子戦争期は米軍に属していた彼女は英語圏ではサラ・チェンの名を主に使っている。米国人の夫がいるが夫婦別姓である。現在の勤め先は国連。志織は遺伝子戦争以来の相棒。


■ジョン・ミラー

サラ・チェンの夫。遺伝子戦争では九天玄女の僚機パイロットを務めた。複数の神格撃破経験があり、在来兵器での戦果としてはトップクラスである。


■テオドール=クルツ

人類側神格"ジークフリート"。屈強なドイツ人男性の軍人。天照に次ぐ古参の人類側神格。防御よりの能力のため神格撃破数は比較的少ない(それでも48体)が、欧州を舞台に遺伝子戦争のほぼすべての時期を戦い抜いた英雄である。肉体年齢は37歳と人類側神格の中では年嵩だが実年齢ではもっと上の者は幾人もいる。


■マステマ

人類側神格"マステマ"。ふたつの巨神を同時に操る能力を備えた両性具有者。過去の記憶を失っており、本名不詳。現在はメキシコで海洋科学者をしている。


■小柴正治

都築博士の相棒。専門は情報熱力学。都築博士が知性強化動物担当なのに対して、小柴博士の担当は知性強化動物に組み込まれる神格である。生粋の大阪人。


■アルベルト・デファント

ゴールドマンの相棒。リオコルノ級、ドラゴーネ級の神格を設計・開発・製造した。遺伝子戦争以前は天体物理、および気象物理学者だったが、神格研究に移ったという過去を持つ。屈強な肉体に赤毛がトレードマーク。


■イニーゴ・カンピオーニ

イタリア海軍士官。遺伝子戦争中は陸戦隊を率いていた。無改造の人間だが、銃弾を見て回避する神々ともナイフ一本で渡り合える歴戦の猛者である。ゴールドマンや人類側神格ニケとも旧知の仲。知性強化動物リオコルノのひとりエトナの里親である。


■ハンナ=クルツ

人類側神格ジークフリート、本名テオドール=クルツの娘。幾つもの身体的・知的障碍をテクノロジーの進歩によって乗り越えた全身義体者のアスリートである。


■ケルン=クルツ

知性強化動物"人狼ヴェオウルフ"級。鹵獲された環境管理型神格ペルセポネを組み込むために生み出された特殊な個体。人類史上初めて、知性強化動物として人間との婚姻関係を結んだ。テオドールの妻。


黄蓉ファンロン

知性強化動物"虎人"級。リスカムの同僚。眼鏡がトレードマークのネコ科獣人でサラ・チェンの24人いる直弟子のひとり。特技は師匠譲りの三面六臂の術。


■ローズマリー

知性強化動物"エンタープライズ"級。リスカムの同僚。羽毛の生えたトカゲ獣人といった風貌。


■ドロミテ

初の第二世代型知性強化動物ドラゴーネ級。根本的に人体構造を脱却し、対神格戦闘に特化した肉体を獲得することに成功した。完成の暁には既存の知性強化動物を圧倒する性能を発揮する。


■フランシス・"ドレーク"・マリオン

人類側神格"ワルフラーン"。第三部の主人公の一人。エネルギー攻撃を反射する能力を備える銀髪の少女。遺伝子戦争中はアフリカ全域で名を轟かせた傭兵団を率いていた、伝説的大海賊。二つ名の"ドレーク"は歴史上の海賊フランシス・ドレークに由来する。


■ドワ=ソグ

神々の科学者。地球に取り残された神々最後の勢力のひとり。現在は人類の捕虜となっている。第三部の主人公の一人。


■ムウ=ナ

神々の士官。地球に取り残された神々最後の勢力の一人。ドワ=ソグの妻である。


■ミン=ア

神々の科学者。人類が得た最初の神々の捕虜である。人間の肉体を乗っ取り不死化処置を受けている。人類側神格天照と浅からぬ因縁がある。


■グ=ラス

ムウ=ナとドワ=ソグの息子。地球で生まれた唯一の神。


■都築相火そうか

刀祢と玲子の息子。まだ幼いが聡明である。九曜に好意を持つ。はるなとも親しい。


■都築玲子

刀祢の妻。


■九曜

人類初の真に知性を備えた知能機械。神格関連技術の試験を主な任務とするスーパーコンピュータ。自発的に行動する高度な自意識を備える。人間や知性強化動物とは異なり、あくまでも機械として入念に倫理問題を回避しながら設計されている。


■メアリー・ランサム

フランシスの姪。外見は姉妹と言っても通用するほどそっくりな銀髪の少女である。


■マーサ・ランサム

フランシスの双子の妹でありメアリーの母。若いころはそっくりな外見だった。イングランド湖水地方に居住する教師。


■ジョージ

人類製第二世代型神格"ブラックドッグ"級。二本の尻尾と発達した下半身、巨大な脳を備えた四本脚の魔獣といった容姿の黒い知性強化動物である。奇形と発育不良のため尻尾の数は本来の三本より少なく、肉体も兄弟と比較すれば非常に小柄で女性的なのがコンプレックス。両性具有。それでも一般人から見ると猛獣というかほとんど怪獣である。


高崎希美たかさきのぞみ

志織の遺伝子戦争以前からの友人の女性。神々の世界から生還した数少ない人間。


天野光あまのひかり

志織の友人。故人。ミン=アに肉体を奪われた人物。


■神王

本名ソ・トト。神々の王の一柱。本編の主要な敵である。


■“ワキンヤン”

人類側神格。本名・素顔を非公開としているネイティブアメリカンの男性。知性強化動物育成に携わっていたが引退を表明した。


■ローザ

第三世代型知性強化動物"フォレッティ"。ゴールドマンが開発し、里親はアルベルト・デファント博士である。きのこと聖歌が好き。


■アラン

初の第三世代型知性強化動物"チェシャ猫"。イギリスで開発された。非常に高い知性を持つがいたずら好きである。


■エレーナ・チューリナ

人類側神格"グルウェイグ"。通称"死人ゾンビー使い"。ロシア人女性。遺伝子戦争による心的ストレスで一時は再起不能とまで言われていたが、神格に対する医療技術が発達した結果日常生活を送れる水準まで回復した。神格による強化身体でも酒に酔う手段を編み出したが、神格の毒物分解機能がオーバーフローするまで酒を飲むという力業であった。ロシア連邦サハ共和国在住。


■リュボフ・シャチコワ

遺伝子戦争中エレーナに付き従った死人ゾンビー部隊最後の生き残り。環境管理型神格"グルウェイグ"の機能によって死体から作られた戦闘用人形だが生前同様の意思と記憶を持ち、現行法では通常人と同様に扱われている。彼女以外の意思を持つ死人ゾンビーも終戦時に数名生き残ったが、いずれも安楽死を望んだ。ちなみに死人ゾンビーはエレーナの身代わりを務めるという任務上、基本的には少女の死体から作られる。

エレーナと共同生活を送り、愛称はリューバ。


■都築燈火

本編の主人公。神々に支配された人類を救うために樹海を旅する謎めいた青年。都築博士は父、刀祢は兄である。


■"ヘル"

人類側神格。本編の主人公。樹海の惑星で目覚めるも記憶喪失だった。


■"アスタロト"

神々の眷属。神王ソ・トトの最高傑作。その戦闘力は神格二十四柱に匹敵するという。本編の神々側における主人公。遺伝子戦争期には蛇の女王の名で人類から恐れられた。本名イレアナ。ルーマニア人。


■"デメテル"

神々の眷属。アスタロト同様、人間としての意識はそのままに神々に支配されている。遺伝子戦争中、人類側神格ヘカテーを討った二柱の眷属の片割れ。


■“ブリュンヒルデ”

神々の眷属。デメテルの相棒でヘカテーにとどめを刺した。最新鋭の人類製神格とも互角に渡り合える剣の達人。


■フランソワーズ・ベルッチ

人類側神格"チェルノボーグ"。肉体年齢九歳の金髪の女の子。燈火の養女であり門を開いたメンバーのひとり。ジュリオ・ベルッチの娘。


■髭熊

燈火の顔見知りのひとり。樹海の惑星で神々の目を逃れながら機械類をサルベージしていた海賊。


■"フォルネウス"

髭熊の妻。魚体と鰓を備えた美女の姿を持つ眷属であるが、神々を裏切った。


■"呂布ルゥブゥ"

人類製第三世代型神格"斉天大聖"。中華人民共和国出身。サラ・チェンの弟子筋に当たる屈強な猿人である。国連軍の一員として、樹海の惑星での軍務に従事。


■ラファエル・ナダル

国連軍特殊部隊を率いる男。スペイン系イタリア人。樹海の惑星で、神々の勢力圏への浸透・調査任務に従事している。


■アンドレア・マッケンジー

ナダルの部下。屈強な黒人。生理的・遺伝子的改造を受けた強化人間ブーステッドマンである。


■クタ・ウルナ

神王ソ・トトの後継者。空中都市ソをその領地とし、四十八ある空中都市を束ねる存在となる。王位に就いてからの名はソ・ウルナ。


■のっぽ・ちびすけ・まんまる

樹海の惑星北半球の居留地から旅を続ける人間の子供たち三人組。十代前半。ちびすけ・まんまるは男の子、のっぽは女の子である。


■魔女

樹海の惑星の僻地に隠れ住む、テクノロジーを保持した人類。燈火や髭熊らの仲間。

人類側神格"ティアマトー"。


■アンディ・コリンズ

国連軍所属。歴戦の戦車乗り。神々の軍勢との戦闘中、三人組とローザに助けられる。アメリカ人で先祖代々の軍人一家。


■コ・ツィオ

門開通後に人類が獲得した神々の捕虜。イギリスの捕虜収容所へと送られる。


■"ミカエル"

人類製第三世代型知性強化動物"竜の大公ドラクル"。ルーマニア出身。アスタロトの庇護のもと成長している。性別は女の子。


■“マルモラーダ”

人類製第四世代型知性強化動物“幻獣キメラ”。ゴールドマンとアルベルトによって生み出された。相方のアミアータとはいつも仲良し。


■“アミアータ”

人類製第四世代型知性強化動物“幻獣キメラ”。マルモラーダの姉妹。


■“はやしも”

人類製第四世代型知性強化動物“蝿の王ベルゼブブ”。初の無脊椎動物をベースとした知性強化動物である。里親は門を開いたメンバーの一人、人類側神格エスス。


■"たいほう"

人類製第四世代型知性強化動物"八咫烏"級。相火が大好き。都築家と付き合いがあり、はやしもやフランとも友達。


■"ベルナル"

初の人類製第五世代型知性強化動物"テュポン"級。宇宙に花畑を作ることを夢見る女の子。


■"いずも"

二番目に誕生した人類製第五世代型神格"九頭竜ナインヘッド"のひとり。子供のままでいられることを願っている。


■隅田春香

小柴博士の研究室所属の院生。銀河縦断ふたりぼっちや果てしなき血河の先ににも似たような人物がいるがあくまで似ているだけで別人である。ほとんどモブとしての登場だが一応。気になる人はどこにいたか探してみよう。

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