第5話5-5
一通り、やる事を終え各々席に着く。
「一つ断っておくが、私はローマン・ベッテルの記憶のデータでしか無い。したがってこれから述べる事は、生前彼が仮説として説なえた、あくまでも主観からくる観点であって、客観性がないものと思っておいてくれ」
「「「「はい」」」」」
「それと、これは講義では無いのだから、先ほどのように楽にしていてくれたまえ」
「あの~」
「何だね、ユミハ君」
「ローマンさんは、何でエーベルハルトの事をお書きになったのですか?」
ユミハの話に、コーヒーを一口飲み、
「理由は、色々とあってね。その事から話すと時間が無くなるから、申し訳ないが、割愛させてもらえないかね?」
「はい、分かりました」
「すまない」
4人の顔を見渡し、
「他に話はないかね?」
特に質問がなく、沈黙する。
「特に無いようなので、始めるとしよう」
そうい言うと、本棚の所に空中投影された画面が写しだされた。
「では、しばし過去の話をしようじゃないか」
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