第4話5-4

 「ねぇ、この人形と一緒に写真撮りましょう」

 「出たよ、ヴァ—シャの”写真撮りましょう”が」

 「何よ、せっかくエーファの事褒めてあげたのに、その言い草は何なの?」

 「はいはい、ありがとうございます」

 「たくっ」

何時もの調子い戻ってきた、エーファに呆れながらも安心した様子で、カメラを取り出し撮影の準備を行う。

 「ヴァ—シャ君、そのカメラ・・・」

驚いた様子のベッテルに、

 「父から譲り受けたカメラんです。おかしいでよね、こんな古いカメラ使っていて」

 「いや・・・、いいお父さんだね」

 「はい」

笑みを浮かべるヴァ—シャに、偶然なのか必然なのかそんな思いを駆け巡る。

 「ローマンさんも一緒に」

 「あ・・・、いや、私はいいよ」

 「でも・・・」

 「君たちの記録だ。私のような過去の人間には、もう用は無いのだよ」

満面な笑みを浮かべ、5人を催促する。

困惑する5人だが、気をとりなして各々のポーズをとり写真を写す。

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