キャラクターコンセプト(全体)

●主要キャラの役割

主人公「仲村カレン」

ヒロイン「エリザベート・ドラクリア・エルスタイン」

一章敵役「ガルヴィン・エッドフォード」


――――――※振り返り※――――――

名前に関しては役割毎に仮決めした状態です。

ネーミングに関しては世界観にも被る部分なので、仮決めしてから世界観の構築に合わせて変更していく形を採っています。

マリナに関しては、

世界観設定から東欧圏でも意味の通じるものにするため『カレン』から『マリナ』へ。

エリザの家名については、

ネタバレになるので詳細は伏せますが『エル』から『バラ』に変更。

リチャードに関しては、

世界観設定もそうですが『墜ちた正義』というコンセプトのもと獅子心王リチャード一世から名前を貰いました。親族に関してもリチャード一世周辺から貰ってますね。

(獅子心王ファンから殺されるので秘密にしといてください)


以降もしばらく初期案のままでしたが、

分かりにくいので以下の項目では全て決定案の名前に修正しておきます。

―――――――――――――――――――――――――――



●主要キャラの類型

マリナ「あぶない賢者」

エリザ「塔の中の姫君」

リチャード「他者を見下すエリート貴族騎士」

※一章でマリナに敗北する事でマリナへの復讐を誓う「造物主を滅ぼす者」となる


――――――※振り返り※――――――

この類型は『物語工学論 著:新城カズマ(敬称略)』より引用して使っています。

サブプロットおよびキャラクター同士の関係性を考える時にも非常に便利ですのでオススメです。


リチャードに関しては1~3話を経て物語力を持つキャラクターへと再構築するつもりで配置していますね。

これは現状でも変わりません。WEB版でもその辺りはすでに示唆されているかと思います。

―――――――――――――――――――――――――――



●主要キャラの関係性

・マリナ×エリザ

命を狙われ続けるエリザを、マリナが守り抜くという構図。

マリナはエリザに対し敬愛を、エリザはマリナへ恋愛感情を抱く。しかしマリナが求めるのは尽くすべき主人であり、エリザはマリナに見損なわれる事を恐れて一歩を踏み出せない。マリナはエリザにそういった感情を抱かせている事に気づかない。

しかし、お互いにかけがえのない存在である事が魅力。

――――――※振り返り※――――――

シリーズ全体を通して、どのように関係性を売り込んでいくかを考えていますね。

本来であればここは『美点』と『弱点』あたりまで練ってから考えても良いですが、

当時は「とりあえず穴埋めしながら考えよう」という形で関係性を決めていたようです。


ただ、この内容は今でもほぼ踏襲しています。

雑に作った事で逆に汎用性が出ているパターンですね。

『なぜ、マリナはエリザの好意に気づかないのか?』

『エリザが一歩踏み出せないのは何故か?』

といった所を掘り下げることで、それぞれ1本ストーリーを作れるようになります。


(恐らく今後もしばらくは「パッと見の関係性の類型だけざっくり決めて、その根拠や背景を掘り下げる形でストーリーを組む」というアプローチで作っていくとは思います)

―――――――――――――――――――――――――――


・マリナ×リチャード

マリナからすれば排除すべき敵でしかないが、リチャードからすれば「コイツを殺さなければ自分は前へ進めない」と強く信じる相手である。リチャードはマリナへの復讐の為であれば手段を選ばず主君すら選ばない。そうしてしまったのはマリナであり、ある意味でマリナが生み出した存在である。

マリナの行動における負の側面の代弁者。

――――――※振り返り※――――――

今後のストーリー展開を見据えた上で、強い関係性を作ろうとしていますね。

ただ主要な読者層として想定しているのが『百合好き』である事を踏まえると、危ない配役の仕方です。このままだとリチャードがマリナへ激重感情を抱いているように見えるかもしれません。

(プロット上でかけ算表記なのが良くない。別にかけ算するつもりはないのに)

というわけで、

これ以降にアンドレ・エスタンマークというキャラクターが登場し、

復讐心の理由が『アンドレを殺されたから』というように変更されています。

―――――――――――――――――――


・リチャード×エリザ

リチャードからすればエリザは路傍の石であり、

エリザからすれば自身を閉じ込める「塔」の象徴がリチャードである。

故にリチャードをカレンが倒すことで、エリザは解放される。

――――――※振り返り※――――――

まず第一に、

決定稿ではリチャードを倒したのはエリザ自身である等、多々変更点があります。

初期案からの変更として大きな物が

『マリナがエリザを救い、エリザがマリナを救う』

という関係性への変更です。

故に決定稿では、

概ね事態の解決のために必要な準備や舞台はマリナが整えますが、

最後の最後に全てを打ち払いマリナの心すら救うのはエリザという形になっています。

マリナは囚われの姫を塔から救い出す王子様であり、

と同時に『自身を殺したいほどの過去』という名前の塔に囚われた姫でもある。

という形にして、エリザに関しても同様の処理を行っています。


ちなみに、

こうした処理も物語工学論を参考にすると簡単にできるようになりますし、

キャラクター類型を別のものへシフトさせる事も、複数の類型を兼ねさせる事もできるので便利です。(いつか新城カズマ先生にお酒でも送らないといけませんね……)


なお、

『相互に二つの役割を兼ねさせる』処理は残念ながら何度も主軸に据えることができない(関係性が強くなりすぎて他の解釈が出来なくなり、ストーリーとして解決すべき問題としての配置が難しい)ものなので、

後々のプロットでは死ぬほど苦労することになります。

頑張れ俺。

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