基本プロット編

キャラクター設定記入項目

この辺りで「基本プロット」に記入する内容を列挙しておきます。


●概要

実際に執筆する際に、手元において参考にしながら細かい描写等を考えるための備忘録として用意するもの。

いわゆる「キャラクターの履歴書」。

各プロットを進めながら徐々に記入していって、執筆開始時までに完成させておく。


似たようなものは色々な方が書かれていますし、それらと僕の経験則を総合して項目を決めたものなので、使えそうな部分だけ利用してください。

基本的にこれまでに設計した内容をまとめる際に使うものなので、

記憶力に自信がある方は必要ないと思います。

以下、そのリスト。




====================================




【コンセプト】

 ……キャラコンセプト作成時の「キャラクターのキャッチコピー」をここに記入。書いている最中のキャラ崩壊を防ぐための項目。

 

【本名/ニックネーム】

 ……ニックネームは必ずサブプロットにおける主要キャラ同士の関係性を元に作成。関係性が変化するのであれば、変化後の呼び方も記入。


【性別、年齢、国籍】

【国籍、居住地】

【人種、種族】

 ……これらは世界観コンセプトのキャラに関係する項目を参考に記入。


【家族、配偶者、恋人】

 ……ここで名前を並べて、ネーミングのバランスを確認。

 似たような字面が並ぶと、読者が混乱することがあるので。


【容貌、容姿】

 ……キャラコンセプトを参考に作成。

 キャラの描写をする時に重要な部分。

「髪型」「身長」「体型」「顔立ち」は描写を差し込みやすい反面、ケアレスミスも増えるので要記入。

 キャラを身体を動かせば「髪」が揺れる。

 キャラ同士が会話すれば「身長差」によって声のかけかたも変わる。

 「顔立ち」はキャラの印象に影響し、「体型」は印象だけでなく行動そのものに影響する。といった所に留意。

 また、

 「見せ場管理表」にて決めた「描写による伏線」をここへ記入する場合もある。


【服装、アクセサリー】

 ……キャラコンセプトを参考に作成。

 キャラコンセプトでアクセサリーや服装に関しても決めたと思うので、それを利用する。これも描写に影響するので要注意。

 また、「描写として使う伏線」にあたるものを記入する場合もある。


【印象】

 ……キャラコンセプトを参考に作成。

 読者は、作者がどれだけ細かく人物の外見を説明しても、外見描写は基本的に読み飛ばします。

 なので「総括するとこんな感じの人だよ」と、ひとことで言い表してしまった方が早いし伝わりやすい。

 そのためにキャラの印象を「比喩例」と共に列挙しておく。

 例えば、

・総括「抜き身の刀のような張り詰めた空気をまとった女」

・顔立ち:目元「猛禽類を思わせる鋭い眼光」

     頭髪「鴉の濡れ羽色とは、彼女の髪を指すのだろう」

といった感じ。

 特に印象づけたい部分の描写や比喩の方向性を統一しておくのがベター。

 また「周囲の反応」もここへ記入しておくと良い。比喩に説得力が生まれるし、そうでなくても「あ、そういう扱いのキャラなんだな」と伝わりやすい。

描写が下手でも立ち位置が伝われば、読者がある程度勝手にイメージを膨らましてくれる。


【物語の中での役割】

 ……キャラコンセプトから。

 ストーリー設計が上手くいっていれば特に気にすることはないが、

 与えられた役割をまっとう出来ているか、常に気にするために記入しておく。


【夢、目的、行動原理】

 ……キャラ構築プロットから。

 キャラクターの基本的な行動原理を総括したものを記入しておく。

 キャラクターの動きがストーリーに引きずられるのではなく、キャラクターがストーリーを動かしているという印象を読者に与えるために気をつける項目。

 キャラコンセプトの「読者が応援したくなる項目」を入れても良い。


【性格、癖】

 ……キャラコンセプト及び、キャラ構築プロットから。

 細かい描写でのキャラクターの性格がブレないようにするためのもの。

 また、キャラクターのイメージを読者に伝えやすくするためのもの。

 コント型の会話劇をする場合にはこだわり過ぎるのも良くないので、

 作品のリアリティレベルに応じて作成。

 また、場合によってはここに「見せ場管理表」で決めた「描写による伏線」を仕込むこともある。

 

【美点、欠点】

 ……キャラコンセプトから。

 美点は「読者が憧れる要素」。欠点は「読者が応援する要素」を指す。


【知性、知識レベル、健康状態】

 ……美点と欠点にも絡む部分。忘れがちな設定なので、能力とは別に記入。

 人外および亜人種等である場合には、特に『知性』についての設定は必須。


【好きなもの、嫌いなもの】

 ……キャラクターの印象やコンセプトから作成。


【口調、言語】

 ……キャラクターコンセプト及び、キャラクター構築プロットから。

 最低限「一人称」「言葉遣い」「口癖」は作成。

 キャラクターの台詞は

 「地の文で説明されなくても、台詞を読んだだけで誰の発言か理解できる」

 が理想。会話劇の自由度が大幅に広がる。

 「方言」「特殊な職業が使う言語」「特徴的な語尾」などで、主要キャラ同士には差をつけておきたい。


【能力】

 ……キャラクターコンセプト、世界観コンセプト、見せ場管理表から。

 戦闘方法、特殊なスキル、異能などのキャラクターにとっての武器について。

 世界観に影響する部分なので、詳細は世界設定リストに記入しておく。

 どんな能力、武器を持っているのか。どうやって手にいれたのか。

 といった、キャラクター個人に関する部分についてまとめておく。


【履歴、過去の重大な出来事】

 ……キャラクター構築プロット、キャラコンセプト、見せ場管理表、世界観コンセプトから。

 キャラクターの現在を形作っているものについて列挙。

 現在のキャラクターの性格の裏付けとして用意する。

 基本的には「キャラ構築プロット」から重要と思われる部分を、項目にわけて記入しておくが、「見せ場管理表」における伏線等もここに記入しておく場合もある。

 すでに他の工程で大部分を作成していると思うので、自分の頭の中を整理するために作成。



====================================



以上が、記入項目になります。

まあ、大した内容ではないので参考までに。



⚫︎参考元

 小説投稿サイト「小説家になろう」、

 某専門学校の「キャラクター作成シート」、

 その他、いくつかの小説指南書より



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る