工程03 キャラクターが始点から終着点へと変化する為に必要な要素と展開

●概要

キャラクターが終着点へと変化するために必要となる要素。

及び、それらを手に入れる為に必要となる展開を考える。



●工程の趣旨

キャラクターが変化する為には欠けているモノを手に入れたり、

もしくは、完全な状態から何かを喪うことが必要になる。

変化せずに信念を強化するような場合にも「一度喪ってから取り戻す」というような展開があれば説得力を与えられる。という考え方から。


手に入れるモノ、喪うモノ。

それら「要素」とは何なのか。

また、それらを手に入れる為にはどんな展開が必要とされるのか。


これらを

あらかじめ箇条書きに列挙しておくことで、後からストーリーラインを詰める時に過不足なく伏線を配置出来るようにするための準備をする工程。



●コツ

始点は「キャラクターの3次元要素」

終点は「キャラクターの終着点」

を使う。

始点+(要素)=終点、なのだから、

終点−始点=(要素)、で差異を列挙するだけでもある程度考えられる。


どんなキャラクターを書こうとしているかによって必要なものは変わるが、基本的には「キャラクターコンセプト」の「類型の詳細」を参考にすると良い。

(以前紹介した物語工学論なんかにはチャート式で分かりやすくまとめてあります。もちろん根幹は自分で考えなくちゃいけませんが)


また、

ここでは「変化」ないし「信念を強化」する為にキャラクターが

・どんな行動をするべきか。

・どんな状況に置かれるべきか。

・どんな感情を抱くべきか。

等を箇条書きで列挙していく。

これは数が多ければ多いほど良い。

どうせ後から取捨選択するので、アイディアのストックとして書き溜めておくのも良い。


物語の詳細な展開やシーンをイメージ出来た場合には、思考メモに分類して残しておくと後々便利。関連するキャラクターの終着点や変化に必要な要素を考える時にも参考になる。


ただ、ここではキャラクターに焦点を当てて考えておくこと。



●メモ

ここで書いた箇条書きの内容は次の工程でも使います。


また、ここで作っているのはキャラクター個人が持つ背景と物語なので、

サブプロットとはまた異なります。


サブプロットという言葉は、本来の意味とは違う意味で使ってます。

サブプロットは「あるキャラクター2人の関係から生まれる物語」として扱います。

これは伊都先生の方式と、ハリウッドリライティングバイブル、物語工学論それぞれの方式を組み合わせる為に、

あえて誤用しています。


実際の「サブプロット」という言葉は映画等の脚本で使われる用語なので、気になる方は調べてみて下さい。



●参考元

リンダ・シガー「ハリウッド リライティングバイブル」

※敬称略

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