工程03 核となる要素が世界へ及ぼす影響を決める

⚫︎概要

前工程の「核となる要素」が、物語世界にどのような影響を与えるのか。

もしくは与えたのかを決める。

その影響の与え方が「物語が持つイメージ(世界観)」につながる。



⚫︎工程の趣旨

ベース世界との相違点、

もしくは現実世界の一部分を強調すると普段とはどう違って見えるのか。

これから設定を作っていく上で影響が出そうな部分を理解する。


また、

相違点を言語化してまとめることで


「この世界をどのように見せたいのか」


を作者自身が理解するための工程。

核となる要素がどのように世界に影響を与えるのかを考えて、その相違点を列挙すると、自分がどんな世界観を作りたいのか自然と理解できる。



⚫︎コツ

物語のイメージをどう作りたいのか。

世界観をどう見せたいのか。

それらを言語化することを意識して作ると良いと思われる。

つまり、

【ベース世界】+【核となる要素】+【?????(見せたいイメージ)】

 =【ベース世界との相違点】

ということを意識する。


また、このイメージは『第一幕のセットアップ』の段階で明示することになる。

(それが絶対ではないけど、物語上で失敗しにくい)

なので、逆に

「プロローグではこんなシーンを描きたい」

「冒頭はここから始めると決めている」

というイメージの具体案があるならば、

【ベース世界】+【核となる要素】+【冒頭シーン(見せたいイメージとほぼ同一であるべき)】

 =【ベース世界との相違点】

という式ができるので、相違点の列挙はむしろ簡単になるかもしれない。



⚫︎メモ

『世界観』とは文字どおり「世界の観えかた」と考えられる。

しかし「見え方」というのは「舞台」「登場人物」「物語」「文章」など、その他すべてを合わせた結果として【読者が受け取る印象】と言えるはず。


しかし、

そんな総合的なフィーリングを無理に言語化しようとしても凡才には無理なので(経験を積めばあるいは可能かもしれないけれど)、

(天才は言語化する必要性すら認めてないけれど)、

フィーリングの部分は言語化せずに、フィーリングと通した結果のみを知る方法として考えてます。


なので

【ベース世界】+【核となる要素】+【フィーリング】=【相違点】

としています。


例えば、核となる要素が【巨大人型兵器】でベース世界が【近未来】だとしても【自分が見せたい世界観】が違えば、結果として出てくる答えは、

「ガ◯ダムファイトの開催」だったり、

「人類存亡をかけた敵対宇宙生物との戦い」だったり、

「占領されエリア11と呼ばれた祖国を取り戻す」だったり、

「ロボットによる犯罪と戦う、警察のロボット。通称パトレ◯バー」だったりと、まったく異なるものになるはずです。

リアリティレベルが設定され、ベース世界がはっきりとしていれば、「ベース世界との違いはなんだろう?」と考えるだけで結果が自然と出てくる。

という方法論として考えました。



……ちなみに『姉たる千隼と鬼憑きの姉妹』での核となる要素は「鬼憑き」ですが、

「鬼憑き」の能力を軍事利用されたり、

千年以上前から連綿と続いてきた鬼退治の一族なんかはは出てきません。

厨二病的には出しても良かったのに、自然とそういった設定を排除してしまったのは、僕が見せたいと思っていたものとは違ったからだと思います。

(ここで「見せたかった世界観」を言語化するのは避けます。

 それを言語化したら「負け」だと思うので)



⚫︎参考

不明



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