工程03 主要キャラの関係性を決める(導き出す)
●概要
キャラクターの立場と類型が決まった段階で、
キャラクター同士がどのように関わり、そしてどのような物語を展開するのか。
それらを大ざっぱに決める。
●工程の趣旨
「物語はキャラクター同士が関わり合うことで生まれる」という思想から。
故に、キャラとキャラが「どんな風に関わり合うのか」を導き出せば、
そこからどのようにストーリーが展開するのかも計算できることになる。
またこれがストーリーコンセプト作成工程における『サブプロット』として反映させることができる。
既にキャラ同士の関係性と内包する物語が決まっていれば、あとはそれをどんな順番で書いていけば面白くなるか考えるだけで済む。
●コツ
関係性は小説における一つの『売り』になる。
ここは自分自身の「燃え」や「萌え」、「性癖」から考えた方が結果としてウケると思われる。
……というより、他人の萌え要素を想像して完璧に提供するのは天才の所業なので、我々凡才は自分のフェチズムに適うものを用意した方が良い。
「宿敵同士が相討ちになるシチュが燃える」
「相互依存百合は最高」
「腐っていた勇者が純粋な少女に絆されて、かつての勇気を取り戻すシーンが好き」
「感情の無いアンドロイドが、人間と関わって『恋』という感情を知るのたまらん」
という性癖を作者自身が持っていたとして、
これらの状況を一対一のキャラクターの関係性に落とし込む。
例えば「宿敵同士が~」の場合、
「暗い過去を持つ戦闘美少女」類型である〇〇と、
「自身の研究にしか興味がないマッドサイエンティスト」類型である〇〇が、
お互いの信念を貫き通して、相討ちになる。
(お互いがお互いの生きる目的になりつつある女性2人だと相互依存百合も含められるが、どちらを重視するのかは決めておいた方が吉)
などという形にまで大ざっぱに作る。「燃え」や「萌え」が感じられればOK。
●メモ
例えば「姉たる千隼と鬼憑きの姉妹」の千隼と飛鳥の関係性を
「物語工学論 キャラクターのつくり方」の類型を利用して表現すると、
「あぶない賢者」類型である千隼が、
「塔の中の姫」類型である飛鳥を救い出す。
という関係性と物語が算出できる。
●参考
新城カズマ「物語工学論 キャラクターのつくり方」
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