三十九箇所目 HMV&BOOKS “HIBIYA COTTAGE (日比谷コテージ)” 日比谷
夏本を買いに行きました。
夏休みにじっくり読みたい本、暑さをやわらげてくれる本、照りつける陽射しごと夏を楽しめる本、冷房をきかせた部屋でひんやりスイーツを味わうように読める本。
暑すぎて危険との天気予報が並ぶのを見ていると、外出は控えてしまう今年の夏。
そこで、夏本なのです。
猛暑おこもり用に。
しかし、本屋さんにたどり着くまでが、難儀な道のりです。
連日気温危険領域。
意を決しなければ、外に出るのもためらわれます。
クーラーの真下で、冷え冷えになるまでからだを冷やして、凍らせた麦茶を持って、いざ本を買いに。
猛暑、否、酷暑から身を守るために、地下鉄の駅から建物へ直結できる所をセレクトします。
思案の末、今回は、最近新しくなっている日比谷界隈の本屋さんを目指すことに。
まず最寄駅に行くまでに、汗、汗、汗で、体の水分大蒸発。
もわもわのホームから電車に駆け込み、弱冷房車から通常冷房車へ移動。
水分補給。
髪をかき上げて、冷気を首筋に当てます。
人目を気にしつつ。
数駅過ぎるうちに、ようやく、人心地がついてきます。
日比谷駅に到着。
出口確認、OK。
地下なのに、もわん、と空気がまとわりつきます。
車内から吐き出される冷気も、いつもなら多少ホームを潤しますが、酷暑の今年は無理のようです。
改札を出て、地下通路から直結の東京ミッドタウン日比谷へ。
建物に入っても、しばらく汗がひきません。
連絡のついた知人と暑い国のハーブたっぷりランチをとって、まずは一軒目の本屋さんへ。
エスカレーターでのぼっていくと、ありました。
HIBIYA CENTRAL MARKET。
老舗書店有隣堂のコラボマーケットです。
床屋さんがあったり、カウンターがあったり、洋服屋さんがあったり、おしゃれ裏通りの自由な個人のお店が集まった町といった感じでした。
マーケットのお隣りの雑貨屋さんには、うれしいことにセレクトショップスイーツの並ぶコーナーが。
欲しかった郷土菓子研究社の世界のお菓子を、自分用と手土産用に求めました。
では、道路をはさんで向かい側の、今回のお目当て、日比谷シャンテのコンセプト本屋さんへ。
HMV&BOOKS “HIBIYA COTTAGE(日比谷コテージ) 。
こちらの注目点は、パン屋の本屋さんの店長さんだった方が作った本屋さんだということです。
どんなコンセプトの本が並んでいるのかなと期待しながら、棚を見ていきます。
こちらの特色は、日比谷ならではの、映画、舞台、タカラヅカなどの劇場文化の関連書籍の多彩さと、女性の感性に触れる書籍のセレクトと棚作りです。
外仕事、内仕事、諸々の疲れを、本のあるスペースで、ちょっとひと息。
そしてまた一歩踏み出そうと思えるような場所を目指してつくられた本屋さんとのことです。
もちろん、老若男女誰でも楽しめる本屋さんです。
新刊書店は、新しい本の波が押し寄せてくるので、どんどん本が流れていってしまいます。
そんな中、女性作家本や女性問題テーマの本を積極的に置いている本屋さんだとわかっていることによって、そこへ直行すれば手に入るかなと期待させてくれるコンセプト本屋さんの存在は、貴重だと思います。
さて、今回真っ先に目に入ってきたのは、「かわいい、たのしい、フルーツの本 あつめました!」とPOPの踊るフルーツ本のコーナーでした。
タイトルがフルーツ、フルーツのデザートの本、フルーツを美味しくいただけるお店の紹介本、パフェの本もありました。
そんな中、手にとったのは、『すいかの匂い』 江國香織著。
それから、別の棚で吸い寄せられた『西瓜糖の日々』R・ブローディガン著。
江國香織さんのこの本は好きで、読んだこともあるのですが、手元になかった(はず、探したら出てくるかも……)ので、タイトルのみずみずしくてひんやりした夏のにおいの印象に魅かれるように求めてしまいました。
西瓜糖の話も、ほぼ似たような経緯です。
ぼんやりと味わうのに、うってつけの一冊です。
夏本お買い求め、本日は、これにて終了。
そうして、水菓子を二つ、手に入れた帰り道。
いくぶん涼しくなった気がしたのは、夜の空気のせいばかりではないのかもしれません。
<HMV&BOOKS “HIBIYA COTTAGE (日比谷コテージ)>
最寄駅 東京メトロ各社「日比谷」駅
日比谷シャンテのホームページで詳細をご覧いただけます。
<今日買った本>
『すいかの匂い』
江國香織著
新潮社発行
『西瓜糖の日』
R・ブローでぃがん著
河出書房新社発行
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