第10話 灼熱の爆焔
「ダクネスー 一応聞いとくが大丈夫―――だな。よし」
たくさんの霧の触手が
一斉にダクネスに襲いかかっている。
が
そんなダクネスは
今や両手剣もマスタークラス。
が
まったく反撃することもなく
頬をつやつやに赤らめて
若干はぁはぁと息をしながら触手のいいようにさせている。
ああ
良かった。今日も元気そうでなによりだ。
触手に絡みとられ
四肢をひろげられ
少しずつ衣服も剥ぎ取られているようだ。
ん?衣服?
それになんか違和感を覚え
ダクネスが浮いている足元をよくよく見てみれば…
…あいつ……
フルアーマーわざわざ脱いで捕まったのか………。
見れば
足元にフルアーマーが綺麗に置いてあった。
相変わらず残念な美人だ。
そんなダクネスは放っておいても
もしも触手に処女を奪われても
幸せそうだからまぁいっか。
「アクア。これが決着ついてもしもめあねすがまだ意識戻さなくていいんなら、覚めるまでちょっと残れないか?」
「良いわよ。私もゆっくりみんなと話くらいしたいしね。めあねすには悪いけど。それに私もカズマに…」
「なんだよ? 今のうちに き 聞いてもいいけど!?」
「なんであんたが緊張してんのよ! きっ 気まずいじゃないの‼」
「あ~っ まっ まぁあとにするかっ。よしじゃぁそろそろやってやろうぜ‼」
****************
「それじゃぁそろそろ始めるぞ‼ ダクネスー正気に戻ってくれよ!?」
見るとダクネスは恍惚とした表情で、霧の触手に蹂躙されている。
あぁぁ よだれ よだれ
もぅ 触手の粘液なんだかダクネスのよだれなんだか愛液なんだか分からないくらいにねちょねちょのぐちゅぐちゅ。ばっちい。
「ダクネスー‼ デコイを使え‼ 一気に全部引き受けてくれ‼」
「ぜっ ぜんぶ!? わ わかった‼ 行きゅー‼」
ダクネスが焦点のあってない目でデコイを使うと、あたりに立ちこめていた霧がぎゅっとダクネスを中心に集まりはじめる。
あ あいつ大丈夫なのか?
でも
濃く濃縮されていく霧の範囲はおかげでざっと半径1キロくらいまで狭まった。よし。これならなんとか出来そうだ。
「ちょっ ちょっとっ ダクネス本当に大丈夫なの!? 見えなくなったわよ!? 一本や二本くらい挿れられてるんじゃぁ!?」
アクアが本当に心配そうだ。
確かにこのままだと本当にヤバそう。
「よしアクア。お前リフレクトまだ使えるか?」
「うん。はいっ♪これ?」
と言いながら光のパーティションを出して見せる。
「お前それを同時に何枚も出せるか? 大きいの。それも出来るだけ大きいのを」
「出せるわよ? どのくらいの大きさ?」
そう言って、作った光のパーティションを器用に指先でくるくると回して見せる。
「あの霧をすっぽり囲えるくらい」
そう言って俺はにやっと笑った。
****************
霧に向かって並んで走りながらアクアに
「下は地面だから四方だけでいい。上は必要ない。霧の四方を囲んだら、すぐにめぐみんのとこまで走って、めぐみんの撃つ魔法を見てろ。俺はダクネスとギリギリまでリフレクトの中に霧を引きつけてから、ダクネスを連れてめぐみんとお前のとこまでテレポートで逃げる。分かったか?」
「OK♪ 私はそれだけでいいの? 見てればいいの?」
「ああ。めぐみんを見てろ。目を離さずな」
「ダクネス行くぞ‼ めぐみん? いけるか!?」
「いつでも撃てます。もう最大出力で安定させてあります」
そういうめぐみんのまわりの空間が歪んで見える。
さすが世界最強の大魔導師。
あまりにも膨大な魔力に、空間が耐えきれなくなって次元震を起こしてる。
「じゃぁ行くぜ‼ 俺たちの愛娘をさんざんいたぶりやがったこのクソ野郎に、俺たちパーティの恐ろしさを思い知らせてやろうぜ!! いけアクア!!」
「ハイネスリフレクション!!!」
めあクアの身体が青白く輝き、伸ばした手から金色の光が霧を包みこむ。
やがて光はすっぽりと霧とダクネスを囲んで直径1キロほどの綺麗な円筒の形で安定した。
「よくやったアクア‼ めぐみんのとこまで戻れ‼」
「はいっ♪ カズマさん気をつけてね」
アクアが走って戻るのを見てから、俺は光の壁に向かって走り出す。
自動回避スキルとドレインタッチを駆使しながら、何とかダクネスに辿り着く。
うわぁ
ダクネス…なんかもうすごい…。エロい。
今はもぅ見るも無惨なボロボロの服で全裸状態のダクネスが、触手に身体中を締められ、手足を大の字に開かれ、形のいい胸を揉みしだかれ、紅く充血した乳首をくわえられ、ものすごいたくさんの触手が代わる代わるにダクネスの身体中の敏感な器官を蹂躙している。
そして
下半身に目をやると
同じくたくさんの触手がダクネスの綺麗なそれに、代わる代わる出し入れし責め続けている。
その度に愛液が噴水の様に迸り、ダクネスは痙攣を繰り返しながら身体を弓なりに仰け反らせる。
「か…かじゅま…―んっ―ぁん――あぁぁっ――き…きも―ちい…いの――ぁんっ―ぁっ―ぁっ…」
「―――――――」
言葉にならない…
けど
凄く神々しいというか…美しい。
思わず見とれてしまってた。
俺は気を取り直し
「ダクネス‼ よく頑張った! 大丈夫か!?」
その言葉に
よだれと粘液まみれになり、真っ赤に上気した顔でダクネスが
「かじゅまぁ―ぁっ―ぁん――おねがっ…ぁ…い……名前…ぁん―呼ん―で…あぁぁん…欲…しいの…ぁん―あぁぁぁんっ―なま―え…呼んで――ぁ―ぁん――い…かせて……」
しょうがない。
ごめんなダクネス。
連れて帰ったらめぐみんに頼んで、今日はいっぱい甘えさせてやろう。
「ララティーナもういいよ。……大好きだから…もう一緒に帰ろう」
その言葉でダクネスが大きく仰け反り、何度か痙攣を繰り返したあとこと切れたように頭が
それを見届け、ドレインタッチを使って触手をダクネスからむしりとって、めぐみんの元へテレポートした。
****************
粘液まみれでこと切れている裸のダクネスを大事そうに胸に抱きしめ、めぐみんとアクアの元に現れると、アクアが駆け寄ってくる。
「えっ!?えっ!? やられちゃってたの!? 大丈夫なの!? とりあえずヒールするね! セイクリッドハイネスヒール‼!」
青白い光がダクネスを柔らかく包む。
めぐみんが目を開けて俺のほうを不安そうに見たから
俺はひとつ頷いてから
「もう遠慮はいらない。絶対に許してやらねぇ。微塵も残してやらねぇ。やってやれめぐみん‼ 俺たちの最強合成魔法をブチかましてやれ‼」
その言葉にめぐみんの瞳が深紅に強く輝き始め、両手をゆっくりと光の円筒に向け、大樹に背中を固定して唱えた。
「エクスプローデッド・ノヴァ‼」
凄まじい轟音とともに
爆焔の奔流は螺旋を描いて光の円筒の上部、霧の真上にその腕を伸ばし、同時に光の円筒のまわりに三つのエクスプロージョンの魔方陣が浮かび上がる。
その魔方陣の中心めがけて三つの爆焔の腕がそれぞれ吸い込まれると、雷鳴が轟き、辺りが焔の色に染まり、そして爆裂した。
三つの爆焔はひとつに融合し、赤く染まった世界が色を白光へと変化させる。
ひとつに合わさった白光の爆焔は、直径1キロほどの楕円形を保ち続け、円筒の上部に蓋をする様な形で停滞する。
それをめぐみんが、伸ばした両手で操る。
「あぁぁぁぁああぁぁ!!」
めぐみんが声をあげるとともに、それを一気に円筒の底まで引き下げる。
そして
底まで行ったところでめぐみんが両手を開くと、白光した楕円形の爆焔が跡形もなく消えた。
霧の悪魔は
微塵も残らずに蒸発した。
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