第19話 使用人とスキルの再確認①

帰ってきた次の日、眼が覚めるとアーティとリズがいた。リーベと話しているようだ。


「今日、アランとエリンとずっと一緒に居ていいかな?」


「そうですね...」


「「リーベ、お願い!」」


リーベは少し考えて、


「ユリウス様かアリス様が付きっきりならば宜しいのですが...今日はご予定があっていらっしゃらないそうです」


肩を落としたアーティ達にリーベは、


「そう落ち込まないで下さい。私が付きっきりならば良いと聞いております」


「そうなんだありがとうリーベ!」


アーティ達は満遍の笑みでお礼を言った。






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(今日は特訓出来ないな)


(そうですね。見られながらでは出来ないですね)


アランとアワリティアがそう話していると、


『アランだけなら特訓とは言いがたいですが出来ることがありますよ』


(え?)


(何ですか?)


『MPタンクにMPを貯めることです』


叡智メーティスの答えに。


(ああ、そんなのもあったな)


『忘れてたんですね』


(魔法、魔力操作、鑑定系の事で頭が一杯だったんだよ。そんなことより確かMPタンクは...)


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MPタンク:ユニークスキル

効果:MPを貯めることができる。

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(こんな感じだっけ?)


『そうです』


疑問を持ったアランは、叡智メーティスに質問した。


(これってどのくらい入るんだ?)


『鑑定のLvが上がっているので鑑定すればわかると思います』


(なるほど、Lvが上がれば詳しくなるんだったな。じゃあやってみよう)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

MPタンク:ユニークスキル

効果:MPを最大MPの2倍貯めることができる。

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(かなり性能良いな)


(これはちょっとずつでも貯めた方が良さそうですね)


(そうだな。えっと、やり方は)


貯める時は、MPの貯める数値を考えて【MPタンク】と念じれば良いらしい。ちなみに使う時は貯める時と同じ方法と、MPが最大の9割を超えたら自動でMPタンクのMPを使ってくれる。


(とりあえず、4分の3入れとこう)


入れ終わった後、


(じゃあ今日は休みだな。エリン、ずっと寝てても良いぞ?)


長い話の後だからまた寝ていると思いつつもエリンに話しかけると、


(寝てて良いの?やったね〜、グラピウス?)


(そうだね、エリン!)


エリンはエリンでグラピウスと話をしていたらしい。


(?何の話してたんだ?)


(今日の食事の話だよ!楽しみだね)


相変わらずエリンは、食べ物のことになると元気になる。


(でもグラピウスと話しても食べられないんじゃないか?)


(対策済みだよ)


(ほう、どんなだ?)


(上手くいったら教えるよ)


(わかった。じゃあいつでも良いから上手くいったら教えてくれ)


(うん、わかった)





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今日の朝食は柔らかいパン、柔らかく煮込んだ肉のスープなどだった。


「今日は僕達が食べさせるよ」


とアーティが言ったことによってアーティとリズに食べさせてもらっていた。


「はいアラン、あーんして?」


おとなしく食べるアラン。


「エリン、あーん」


とても幸せそうに食べるエリン。


その様子を使用人達は微笑ましそうに見ていた。

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