第18話 案内と帰宅
昼食の後、子供達はミカニに中を案内してもらった。アリスはユリウスに付きっきりである。
「うわー!色々あるね」
「これは何?」
アーティが眼鏡状の魔法具を持ってミカニに見せた。
「それはですね、魔法を使えない人が魔力を見ることが出来るようにする魔法具です」
「へー、掛けてもいいかな?」
アーティがそう言うとミカニは、焦ったように、
「ダメですよ。まだ未完成らしいです。掛けると空気中の魔力も見えてしまい視界が無くなります」
「そうなんだ?じゃあこれは?」
次にリズが球体の物を持って言った。
「確か、魔力を通してその場面を記録する魔法具です」
「よくわかんないや」
首をかしげるリズに
「じゃあ使ってみましょう」
ミカニは、球体の物を持って、
「確か...覗いて見えたら魔力を流すはず」
そう言って魔力を流し始めた。
「よし!出来ましたよ。それじゃあ見るのでこっちに来てください」
案内されたのは、少し薄暗い部屋だった。
「暗いね?」
アーティの問いかけに、
「暗くないとよく見えなくて」
そして、球体にまた魔力を流した。すると、部屋の壁にアーティ達が見えた。
「僕達だ!」
「壁に映ってる!」
アーティ達は興奮し始めた。
「使ってみたい!」
「良い?」
少し考えたミカニは、
「一個だけあれば25回使えますので、12回ずつなら良いですよ」
「やったー!ありがと、ミカお姉さん」
「どういたしまして」
笑うミカニは知らない人が見たら誰も人じゃないとは思わないくらいだった。
その後復活したユリウス達と一緒にスライドショーのようなものを見た。全員で写っているものもあった。
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(うーん、見れば見るほど人間にしか見えない)
不気味の谷現象なんかなんのそのって感じだ。
『これほどまでの
(ダンジョンで見つけたって言ってるくらいだしな。昔はどのくらいの技術力があったかわかるか?)
『すいません、その情報はまだありません』
スキルLvの関係でまだ無いようだった。
(そうか、じゃあ仕方ないな。それにミカニの事は今じゃ無くても良いさ。しかし、あの魔法具。カメラそのものだな...)
アランと
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「なんだ、もう帰るのかい?なんなら泊まっていきなよ」
「いや...帰る。何が起きるか分からないし」
昼食の後、復活したユリウスの話を聞くところ、昔からアンヴァンの料理を食べると何かしら起きるらしい。
腹を下す、毒になる、など悪いことが起きるようだ
まあ、知らなかったとはいえリアクション芸人が食べるような量をつければ誰だって悲惨なことになるだろう。
「まだ引きずってるのかい?毒味としてなら十分役に立ったじゃ無いか。アーティやリズ、アリスじゃなくてよかっただろ?」
「まあ、そうだが」
どこか釈然としない表情のユリウスは、
「だが泊まるのは勘弁してくれ。体力がもたなそうだ」
「そうかい、じゃあ仕方ないな。気を付けて帰れよ。アリス、子供達、また来ると良いよ」
「そうね、アンヴァンもいつかこっちにも来てね?」
「「またねー、アンヴァンおじさん、ミカお姉さん」」
アンヴァンとミカニは、馬車が見えなくなるまで見送った。
「ミカ、楽しかったかい?」
「はい!お父さん」
「そうか...それはよかった」
アンヴァンは、ミカの頭を優しく撫でた。
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