第11話 枕と金平糖
(無詠唱の使い方ですが、大事なのはイメージですね。私の場合は、まず周りを囲む壁を、次に音を通さないイメージをして発動します)
(なるほど、やってみるか)
アランは、幼児でも食べられる金平糖を出すことにした。
(まず、金平糖を思い浮かべる...)
前世で日本に居ただけあってイメージ力があるのですぐに出来た。
(そして、発動)
すると、金平糖が一粒落ちた。
(流石ですね、アラン。一発で成功とは)
(まあな。それより消費MPは、どのくらいだ?)
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名前:アラン・ヴァールハイト
種族:人族
Lv:1
HP:20/20
MP:15/16
筋力:2
耐久:3
魔力:27
敏捷:1
器用さ:3
運:50
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(金平糖くらいなら1か)
(そうですね)
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(それでは、無詠唱のやり方を教えまーす)
無駄にテンションが高いグラピウスに教えてもらうエリンは、やる気があった。
(はい!)
(気合十分ですね〜)
(教えて下さい、グラピウス先生)
その答えに満足そうに、
(やり方は、私の場合はーなんかイメージがポーンとなった奴をやーっ!て感じにやるの!)
すごく曖昧な教え方に、
(なるほど)
と言って、やり始めた。
(対象は枕、変えるのは柔らかさ、今は柔らかく無いから低反発に)
以外とちゃんとできていた。
(イメージを固めて、発動)
すると枕が柔らかくなった。
(すごーい、エリン)
(グラピウス先生の教え方が良いからだよー)
この時、消費MPを見ていないがこんな感じだった。
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名前:エリン・ヴァールハイト
種族:人族
Lv:1
HP:20/20
MP:8/16
筋力:3
耐久:2
魔力:25
敏捷:2
器用さ:2
運:50
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そこまで消費が多い訳ではなかった。使い勝手の良い魔法だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(エリン、出来たか?)
(うん、出来たよ)
成果報告すると、
(枕柔らかくしたのか!俺のもやってくれ!)
(金平糖!頂戴!)
消費MPをアランが確認してから、
(消費的に金平糖が最初だな、でも食べられるか?)
まだ生後3ヶ月なので掴めるか心配だった。すると、
(私が運びましょうか?)
(私もー!)
アワリティアとグラピウスがそう言ってきた。
(持てるの?)
(結界も張っているので、具現化して出れますよ)
(そうなのか、頼む)
そう言ってアランは十四個の金平糖を出した。
(じゃあ出ますよ?)
そして、アランとエリンから光が出て、赤い眼の銀髪と青い眼の金髪の20㎝位の可愛いらしい少女が現れた。
「どうですか?」
「似合う〜?」
(とっても可愛いよー!)
と、エリン。
(神秘的だな)
と、アラン。
「ありがとうございます」
「ありがとうー!」
お辞儀をした赤眼銀髪のアワリティアとエリンにくっついた青眼金髪のグラピウス。少し、鑑賞した後。
(じゃあエリンに金平糖を)
「はい、わかりました」
と言って金平糖を一粒持ち上げ、羽を出してエリンの口元まで飛んだ。補足だか 精霊は飛べるらしい。
「口を開けて下さい」
(はーい)
口に金平糖が入ったエリンは、
(は〜〜、甘〜い)
と、とても嬉しそうだった。
全て食べた後、
(じゃあ、枕柔らかくするねー)
そして、アランの枕が柔らかくなり、エリンはMP切れで寝てしまった。
(あー柔らかいなー、もっとよく寝れそうだ)
「アラン、なぜMPを1残したのですか?」
アワリティアが問いかけてきた。
(それはな、アワリティアとグラピウスに金平糖を上げるためかな?)
アランは、具現化出来ると聞いた時に、サポート役感謝を込めて、金平糖を贈ろうと思っていた。
「そうなんですか!ありがとうございます!」
「わーいわーい!私も食べたかったんだー!」
喜ぶ精霊達、すると、
(悪いな、
『気にしないでください、私はスキルですから』
どうにかしてやれたら良いのにな、とアランは思った。
(じゃあ、アワリティア、グラピウス、出すから仲良く食べろよ?)
と、金平糖を出して眠った。
この後、アワリティアとグラピウスは、金平糖を食べた後、アランとエリンの中に戻っていった。
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