第10話 精霊のステータスと無詠唱

次の日、アランは、


(魔法だが使えるようになるまで待てない気がする)


(私も使ってみたいなー)


叡智メーティス、なんかいい考えないか?)


『そうですね、無詠唱を覚えたらなんとかなるかもしれません』


叡智メーティスのその言葉にアランとエリンは、期待を持ったが、


(アラン達の家族に見られたらまずいんじゃないですか?)


『そうなんですよ、見つかってしまうリスクがあります』


(そうか、使えないか...)


落ち込んだアランだったが、


(ん?そういえばアワリティアとグラピウスの魔法ってなんだ?精霊魔法とかあったけど)


精霊魔法は、契約をしている精霊の魔法も使えるようになる魔法である。


(そういえばそうですね。しかし、確かめる方法が無いですね)


すると、


『昨日鑑定した石の情報をもとに、鑑定でわかるようにカスタマイズしておきました』


アランは、叡智メーティスの有能さに驚きながら、


(そうなのか?すごいな。もしかして他のものもわかるようになるのか?)


『今のLvだとこれだけのようです。すいません』


(謝ることは無い、十分役立っているよ。ありがとう)


『こちらこそ、ありがとうございます。それでは、調べますか?』


(ああそうだな、アワリティア、グラピウス、いいか?)


(はい、ぜひやってください)


(私もどのくらい強いか知りたいよー)


精霊達は乗り気なようだった。


(じゃあ行くぞ、【鑑定】)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:アワリティア

種族:精霊

Lv:1

HP:10/10

MP:50/50

筋力:1

耐久:2

魔力:50

敏捷:10

器用さ:6

運:50


スキル

【認識変化】【魔力操作Lv1】

ユニークスキル

【気配完全消去】【無詠唱】

魔法

【結界魔法】

称号

【契約精霊】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:グラピウス

種族:精霊

Lv:1

HP:11/11

MP:49/49

筋力:5

耐久:3

魔力:45

敏捷:8

器用さ:5

運:50


スキル

【認識阻害】【魔力操作Lv1】

ユニークスキル

【気配完全察知】【無詠唱】

魔法

【反転魔法】

称号

【契約精霊】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


2人ともユニーク魔法だったがなんと、今の状況にピッタリなものだった。


(おお!これを使えばなんとかなるかもしれないぞ!)


そこからアランの説明を聞いたエリン達は、早速実験してみるのであった。


『素晴らしいですね』


(そうだろう?)


アランが指示したものはアワリティアの結界を、認識阻害と認識変化を使い寝ているように見せかける。

その中で気配完全消去を使い魔法の練習をすればいいということだった。ちなみに、周囲の警戒は気配完全察知を使うことによって安心性を増すことができる。


実験は成功だった、中で騒いでみても誰も反応しなかった。また、小さな結界の中でアワリティアとグラピウスが何を喋っているかわからなかった。


(これはいけるぞ!)


(でも何故、こんなにも揃っているんでしょう?)


(あの神が、この事を見越して出したのかもしれないな)


あの派手な神の姿を思い浮かべた。


(...無いな)


『そろそろ、始めないと結界が消えてしまうかもしれません』


結界は、時間式だった。大きさによるが今使っている結界はMP消費30で、1時間持つらしい。


(そうだな)


『それでは肝心の無詠唱ですが、すでに覚えている、アワリティアとグラピウスに教えてもらいましょう。私も、話を聞いて記憶しておきます』


いつの間に話を合わせたのか、アワリティアとグラピウスが、


(さあアラン、私が教えましょう)


(私がエリンに教えるー!、グラピウス先生と呼びなさい!えっへん!)


と言ってきた。


(よろしく、グラピウス先生)


エリンは、早速使い方を教えてもらい始めた。


(じゃあこっちもやるか、アワリティア先生?)


(そう言われると何故か照れますね...)


恥ずかしそうなアワリティアに無詠唱を教えてもらうのであった。

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