第7話 サポート3姉妹と鑑定

次の日、目が覚めてからすぐにパルフが来た。


「アランとエリンは起きてるか?」


「はい、お目覚めになりました」


とリーベが言った。


リーベは俺たちの助産をしていた人だ。世話もしてくれている。

髪と眼は紺色、見た感じ15歳に届かないくらいだが美人だ。 とても若いのにすごい働き者だし、とても尊敬する。


「連れて行ってもいいか?」


「はい、私も一緒に行きますが」


「なぜだ?」


「パルフ様1人では心配だからです、泣いたらあやせないでしょう」


ちなみに、生まれた時以外は、泣いていない。恥ずかしいし。


「...そうだな、わかった一緒に行く」


こうしてパルフとリーベに連れて行かれたのは、外だった。この世界に来て初めて外に出た。


(外も前世と変わんないんだよなー、太陽とか月とかいっぱいあったりすんのかな?)


『前世と変わりません』


(そうなのか)


よく見ると食事の用意がしてある。朝食を外でとるらしい。


(あー!私も食べたいよー)


エリンがカルテリアの腕の中でもがき出した。


「あら、エリンどうしたの?おかあさんがいいの?」


カルテリアはてっきり少し遅れてやって来たアリスに反応してるのかと勘違いしている。


「はいはい、今お母さんに渡しますからねー。...ちょっと力強いわね」


カルテリアがアリスに渡すが、


「あら、私でもダメですね。今までこんなことなかったのに」


(3ヶ月も大好きな食事が出来なかったしな、我慢の限界か)


しかし、その場では誰もそんなこと知らないのでとりあえず食事を始めることにした。


「今日はアリスも作ったか?」


ユリウスが言った。


「ええ、お父さん達が来たので作ってみましたどうですか?」


「すごく美味いぞ!」


パルフが一気に食べた、親バカだな。


「ん?エリンが見てますよ」


「エリンも食べたいのかな?アリス、もう食べてもいい時期だっけ?」


ユリウスの問いかけに、


「歯も生えてるし首も座ってるから、スープ位なら大丈夫だと思うわ、グィーノ皿にスープを分けてきてちょうだい」


「はい」


返事をした時には手にスープを持っていた。


(!スゲー、忍者みたいだ。相当強いのか?じゃあ)


『鑑定はやめておきましょう。自分よりLvの高い気配察知か鑑定阻害を持っていたら、気づかれてしまいます』


(そうですよ、リスクが大きすぎます。)


(そうか、迂闊に使わなくてよかった。ありがとう叡智メーティス、アワリティア)


『はい、アラン』


( 大丈夫ですよ)


( お前らは性格と話し方が似ているな。生まれた時期も一緒だしグラピウスと合わせて3姉妹か?)


(そうですね)


(んー?叡智メーティスがおねーちゃん?)


『グラピウスは、嫌ですか?』


(そんな事ないよ、嬉しい!知らない事教えてくれるし、優しいし)


(じゃあ叡智メーティスが長女ですね)


『わかりました。よろしくお願いします、アワリティア、グラピウス』


また昨日みたいに話し始めたのでそっとしておく。エリンの方を見ると、


「おお、まだ足りないのか?すごい食べるな!」


エリンの前に皿が3枚もある。みんなすごい顔をしている。


「なんでこんなに食べられるのでしょう?」


アリスの問いかけに、


「何かのスキルかもしれんな」


「聞いた事ないスキルね。ユニークスキルかしら?」


パルフとカルテリアにユリウスが、


「調べたいですが、決まりですからね。5歳まで待つしかありませんね」


「うーむ、王に聞いて特例としてもらえば...」


(やばい!このままじゃスキルが見られるぞ)


と、アランが焦ったが、


「そこまでしなくていいな、どうせ俺たちの孫でとユリウスとアリスの子供だし、規格外なのはわかってるしな。楽しみは取っておこう」


「そうですね」


(危なかった!これは鑑定阻害と鑑定詐称のLvあげないとな。後で叡智メーティスにあげ方を聞こう。そういえばエリンは...)


エリンは食事に夢中で念話が届いていない。


(うまそうに食べるな、俺も食べたくなってきた)


アランもエリンを見つめていたらスープをもらえた。久しぶりのスープはとても美味しかった。

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