第16話 怪しい集団と宝石
その翌日・・・
朝・・・
目が覚める。
カラスの鳴き声がうるさい
ん、ここ死体置き場か・・・
死体は浅くしか埋められておらず、いくつかはカラスに掘り返されていた。
俺の体はカラスに啄まれなくて良かった良かった・・・すごいこと言っている気がするが
ええと・・・昨晩は何があったんだっけ・・・
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夜の街は・・・芯から冷えるように寒い
暗い道をゆっくりと進んでいく・・・
中心街から少し離れた所に廃墟があった、見たところ廃教会と言ったところか
中からゆらゆらとロウソクの灯りが見える。
シンカはこっそり木に登って様子をのぞく・・・
黒いローブに全身を包んだ集団が・・・中央の人物を囲んでいる・・・
「邪神様に光あれ!」
「邪神様に光あれ!」
「邪神様に光あれ!」
狂ったように叫ぶ、ローブの集団・・・
中央には大仰な杖をかざす男がひとり・・・司教のような姿をしていた。
ふたりの人物が、フードを外して男の前にひざまずく。
夫婦のようだ。婦人の方は真っ青な顔をして怯えている。
・・・
・・・
「邪神様から授かりこの杖の前では『嘘は許されない』さあ、真実をさらけ出すがよいぞ・・・」
夫は・・・ごくりと息を飲んでゆっくりと問いただす。
「娘は俺の子か?」
真っ青な婦人は・・・恐る恐る震える声で答える・・・
「そうです。」
次の瞬間、婦人の目がつぶれる
ぎゃあああああああああああ
悲痛な金切り声が響く。
「嘘だと・・・なぜだ・・・なぜだ・・・」
夫はがっくりと膝をつく。
愚かな愚かな愚かなぁあああああああ
嘘をつくことは大罪であると邪神様はそうおっしゃられているぅううううううう
司祭の男はひたすらに狂ったように叫ぶ・・・それは異様な光景だった。
たしかあの後・・・
バキリ・・
姿勢を変えら枝が折れて木から落ちてしまった。
そして・・・黒ローブの男たちに捕らえられて・・・
なんだ貴様は?
シンカ「・・・」
シンカ「俺は怪しい者じゃないです・・・ただの子供です・・・」
その言葉の直後・・・目の前が真っ暗になった・・・目がつぶれたらしい・・・
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そして・・・現在に至るわけだが・・・
あの男の持っていた杖の先には確かに・・・おかしな色の宝石が・・・あった気がする・・・やった・・・俺の勘、冴えてるな
そうと決まればもう一度街に・・・
・・・
・・・どうやって街に入ろう
・・・昨日一度街に入った俺がもう一度入ったら不自然だ
・・・門のチェックは意外と厳しそうだし
シンカは、ノワールさんを探して壁を飛び越えてもらうことにした。
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