第3話 人里デビュー






人里?






大きな黒猫の示す場所・・・このあたりに人里があるはずなんだけど・・・

黒い森の枝をかき分けながら進む・・・


おお空にうっすら煙が見える・・・誰かがたき火をしているんだ・・・

ヒトがいる・・・よし、第一声は爽やかに・・・おほん・・・んんんゴホゴホ・・・あーあーちゃんと声出せるかな





こんにちわー





そこには確かに集落があった・・・たき火をしていた・・・

ただし・・・そこに居たのは・・・




これ・・・ゴブリンだ・・・



黒猫のセリフを思い返す。

『この先に人里がある・・・騒がれると面倒だからボクは行かないけど・・・』

俺を騙そうとしていたようには思えない・・・

おそらく・・・あの黒猫の視点からは『人間とコレの区別がつかない』のではないだろうか・・・そういうこと?





ギーギーこっちを威嚇している・・・

ヤバいと思い一目散に逃げだした。






$$$







知らない天井で寝ていた・・・

ちょっと天井の低いボロ小屋・・・




「おお・・・気づいたか・・・」




おお・・・今度こそ・・・ヒト・・・



それは・・・ハスキーボイスの・・・ゴブリンだった・・・

またかよ



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