いつもと違う練習について

・合宿

年に二回、春と夏に合宿があった。

ただ、弓道場を持ってる旅館ってそんなに多くないから、毎年同じ場所だった。

合宿のときは、一日中ずっと弓を引く。

朝6時から朝練。

朝ご飯を食べて、練習。

昼ご飯を食べて、練習。

1コマ分だけ座学があって。

夜ご飯を食べて、練習。

食事だけが毎日の楽しみ、みたいな生活が三泊四日続く。

もうね、なかなかシンドイ。

けど、最終日に飲むビールはメチャクチャ美味いんだ!

お酒が苦手な僕でさえ、美味いと感じてしまう。

飲み会の席では班ごとの「芸」が披露され、それまで蓄積された鬱憤を一気に放出。

こういうメリハリは悪くないね。


寒稽古かんげいこ

武道系の部活は結構やってるとこ多いんじゃないかな。

要するに寒いときにキツい練習して修練しましょうっていうマゾい風習。

僕のところもやっぱりあった。

1月上旬の寒い中、行われる寒稽古かんげいこ

まず、電車の始発の時間から立練たちれんが始まる。寝坊して遅刻したりすると、的張りペナルティ(※[的について]参照)が課せられる。

さらには、常に誰かが引いていなきゃいけないっていう縛りがあって、交代で道場に泊まって徹夜で引く「たちを絶やすな」っていう慣習があった。

アホなの? ねえ、アホなの?

ただ、これは僕の代が卒部してすぐに廃れたみたい。

周りに流されない冷静な後輩がいたらしい。


ただ、なくなったらなくなったで、ちょっと寂しい。とか思うのは悪いOBだろうか。

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