祝勝会について

・ビール、ビール、ビール

試合があるのは、ほぼ日曜日。

そして、試合に勝ったら祝勝会は基本全員参加。

なので、オンシーズン(夏〜秋)の日曜日には予定なんて入れられない。

ちなみに酒代は3〜4年生が出す。OBからのカンパもたまにあり。(サークルではなく体育会系の部活だったのだ。)

試合に勝った連絡が入ると、すぐにみんな道場に集合する。

なじみの酒屋さんにビールを注文し、射場の扉を締め切る。

床に藁半紙わらばんしを敷き詰めて、紙コップとスナック菓子を配置。

そして、試合から帰ってきた選手達を迎えるわけだ。

なお、皆中かいちゅう(20本全部中てること)をした選手がいた場合、その選手は特別なさかずきで飲む。盃の大きさはまとくらい。超でけぇ。その名も「皆中盃かいちゅうはい」。

でも、注ぐのはやっぱりビール。ひたすらビール。とにかくビール。男子も女子も、みんなビールを飲む。

いま思えば、けっこうヒドいけど、それはそれで楽しかった、かな。飲めない人には強制しないしね。

とはいえ自爆する奴はたくさんいるので、バケツと雑巾は常備。神聖な道場とは一体……。

僕はビールあんまり好きじゃないけど、あの雰囲気で飲んだ紙コップのヌルいビールのことは、たまに懐かしくなる。あんな酒は多分もう飲めない。


・芸

体育会系部活の御多分に漏れず、飲み会の席では余興としての「げい」があった。

下級生だけでなく上級生も、何かしらのギャグなりコントなりモノマネなりをする。

合宿のときは、男女も学年も混合した班に分かれて練習するけど、芸のミーティングをする時間なんかもあった。つまり、みんな本気。大学生って、やっぱりバカだね。

ごく稀に、めちゃくちゃ完成度の高いコントなんかもあって、一度そういうのをやると、そのキャラ設定をずっと引きずる羽目になるので要注意。卒業するまで(卒業しても)そのアダ名が定着することもある。

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