その他の道具について

矢筒やづつ

矢をいれる筒。

二本両肩に乗せて正座して「ガンタンク」。この一発芸は鉄板。

両脇に抱えて「ヴェスバー」を流行らせようとしたけど、流行らなかった。

マジックテープのバンドを二本つけて、弓とくっつけて持ち運ぶことが多い。

弓具店でバンドを買うと、好きな文字を入れてくれるサービスがあった。

大体の人は名前を入れてもらう。僕は「甘党」って入れてた。


弓袋ゆぶくろ

弓を入れる袋。包帯のようにくるくると弓を巻くタイプもあり、そちらは弓巻ゆまきと言う。

学年が上になるにつれて、弓袋から弓巻にシフトする人が多い。弓巻の方が、弓の形がはっきり見えて格好いいからね。

色んなデザインがあって、そこでも個性が出る。(自分の弓だと見分けられる。)

僕の弓巻?

……黒の布地に梵字サンスクリットが入ってるやつだったな。

ふふ。若かったさ。


・ゴム弓

プラスチックや木の棒に、太いゴムが付いた練習道具。

弓を引く前の準備運動に使う。

初心者は実際に弓に触る前に、ゴム弓で弓道の動きを身体に叩き込む。

壊れるときは、ゴムよりも取っ手の方が先に壊れことが多く、残ったゴムは格好の遊び道具になる。


胸当むねあ

女子部員が胸につける三角形のやつ。

弦が胸に中ると痛いから、保護をするために。

きっちり弓返ゆがえり(弦が弧を描いて押手の左側にくること)をしていれば、そこまで胸に当たらないけど、それでも胸の大きい人は当たるのかもしれない。

男子部員でも、手の内ができていない初心者は胸当てを付けて練習することもある。

もしも、とある女子部員に「え? あなた、胸当て必要無いんじゃ……?」なんて思ったとしても、決して口に出してはいけない。

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