【道具】

弓について

・サイズ

弓には2サイズあって、なみのびとがある。のびの方がちょっとだけ長い。

腕の長さにもよるけど、身長が170cm以上ならのびを使う、くらいの基準。


・弓の強さ

弓を引いたときの張力のこと。一定の幅を引いたときにかかる力で「この弓は〜キロ」とか言う。

当然、張力が強い弓ほどよく飛ぶが、負担は大きい。張力の弱い弓は負担が少ないけれど、まっすぐ飛ばないので的の上を狙わなければいけない。

僕のいた部活では、張力の強い弓のことを「重い」、弱い弓のことを「軽い」と言っていた。ニュアンスとしては伝わるけれど、物理的には適切ではない……かな。


・素材

学生が使う弓の素材はグラスファイバーがメイン。

直心じきしんシリーズと練心れんしんシリーズが2大ブランド。

ウチの部活は直心じきしんを使う人が多かった。

特に【直心Ⅱじきしんつー】が性能的にも価格的にも手ごろで主流だった。

(なぜかローマ数字。なんで弐とか参じゃないんだろう。)

カーボン入りのもあって【直心Ⅱカーボン】(通称:ジキツーカーボン)を僕は使ってた。カーボンの反動がクセになるんよ。

ちなみに竹入りのもあって、【直心Ⅲバンブー】(通称:ジキスリーバンブー)ってのもある。部員で一人だけ使ってるヤツがいてバンブーってあだ名がついてた。


・名前

自分の弓に名前を付ける人もいる。愛着が湧くからね。

弓に名前のシールを張る人もいた。キラキラの金色とか銀色のシールね。イカしたフォントのアルファベットのやつ。

名前の例としては、「スレイプニル」とか「サジタリウス」とか。大学生にもなって中二病ですねぇ。

和風の名前を付けてる人もいた。「瑞穂」とか「朔」とか。

まあ「朔」ってのは僕だけど。はい、僕も同類です。

シールも作ったけれど、張る直前で正気に戻った。

ちなみに寄贈した弓は共有されて、自分の弓を持ってない新入生が使うときはその名前で呼ばれる。

「今日は俺スレイプニル使うわ」とかね。一体なんの部活だよ。

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