的中について

あた

的に的中することを、「当たり」ではなく「あたり」と言う。

(外れたときは、普通に「外れ」。)

これ、ちゃんとPCで変換されるんだよ。試しにやってみて。


・的中の基準

よくある誤解の一つが、中心の黒丸に中った方が点数が高いっていうもの。

違うんだ。弓道の場合、中るか中らないか、そのどちらか。○か×か。生きるか、死ぬか。その二択。日本的ですな。そこがアーチェリーとの決定的な違い。


そく皆中かいちゅう

四本一組で集計することがほとんどで、四本のうちどれだけ中ったかの名称がある。

「束」や「皆中」は、四本全部中てたときのこと。ただ、「皆中」は20本全部中ったときもそう呼ぶので、ウチの部活では四本中てたときは「束」で統一されてた。

派生して「そくる」という動詞もある。

試合中に束るとガッツポーズしたくなるけど、そこは我慢。ついやってしまうと後でいじられる。


三中さんちゅう

四射のうち三本中てること。

全然悪くない的中率だけど、最後の一本を外した三中は「チキン」って呼ばれてバカにされる。言われてもマーティみたいに怒ってはいけない。


羽分けはわけ

四射のうち二本中てること。

的中率5割。これくらいをコンスタントに出せれば中級者くらい。

なかなかシャレた言い方だよね。


一中いっちゅう

四射のうち一本だけ中てたときのこと。

三本外して最後の一本を中てたら、ホッとする。

通称「ポン」。おそらく一本いっぽんから由来。


土束どそく残念ざんねん

四射のうち一本も中らなかったときのこと。

そくった」と同じく「土束どすった」という動詞もある。

通称「ドス」。この単語は弓道部には禁句タブー


掃き矢はきや

的場まで矢が届かず、矢道に落ちること。

「ズシャる」とも言う。

矢は汚れるし、探さなきゃならないしで、良いことなし。

たまーに、地面でワンバウンドしてから的に中ることもあるけど、これも「掃き矢」で的中にはならない。


・ガツン(正式名称不明)

的の外側の木枠に中てること。もちろん狙ってする人はいないけど、的が痛むので備品係から嫌な顔をされる。わざとじゃないのに。


継矢つぎや

的に刺さっている矢の上から、さらに矢を中てること。狙って出来るヤツはまずいない。

下の方の矢は壊れて使い物にならなくなる。

試合で継矢をしたら、間違いなくヒーロー。しばらく語り継がれるレベル。

ただ、練習中は色んな人が順番に的を狙うから、継矢をするときは他人の矢にする確率が高い。そのときは、とても気まずい。

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