名称変更?

「ジャーン! 発表しますっ! 放送部を改め……ユーツュー部に解明しますっ」


「ユーツュー部!!」

「ユーツュー部!?」


 僕と太子タイシ氷川コオリカワさんが、放送部の名称変更を考えていて突然の発表に驚いた。しかし僕には疑問があった。


「氷川さんなぜ? ユーツュー部!?」


「いい質問ですね……それは、ユーツューブのブを部にしたのです!」


「なるほど~! って、勝手に放送部の名称変更をしていいのかな……?」


「いい~んですっ! 部員は私一人なので名目上は放送部で、改革するには名称変更も辞さないのですっ」


 氷川さんは、ユーツューバーで。その知名度を使い部員を増やそうとしているみたいだ、その一方で氷川さんが放送部のことを愛していることも話していて僕たちは分かった。


「たしかに、氷川は人気があるユーツューバーだから、学園内に今までないユーツュー部が出来たら……部員が増えるかもしれない」


「そうっ! 滑舌君いいことを言う!」


「おもしろいと思うけど……」


「じゃ~聞きます? 小学生に人気の職業は何ですかっ?」


「えっ? なんだろう??」


「正解は……ユーツューバー! そう放送部じゃないんですっ! いい~んですっ!」


「強引だなぁ……」



 学園内で有名なユーツューバーの氷川さんはそう話しながら、山背高等学園の学園ニュースの取材して毎週配信している。旧部活名は放送部から、ユーツュー部に名称変更をしたことを僕たちの前で話してくれた。そこで僕は朝に太子と話していた、氷川さんが撮影したオレンジ色の光のことを聞こうとした。


「氷川さんっ!」


「♪~チャイム音」



 それは無情にも、お昼の休憩時間が終わるチャイムの音だった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る