あの声は誰?

「♪~お昼のチャイム音」


 山背高等学園やませ こうとうがくえんのクラス中の緊張がほぐれる時間が、お昼。クラスの中にはお昼に関して派閥みたいなのがある。まずスタンダードなお弁当派と、朝の通学途中のコンビニでおにぎりかパンなどの購入派と、そして学園内にある購買で手軽に買う派だ。


 僕と太子タイシは購買で買う派で、いつもチャイムが鳴ると教室の外に出る。その時、色々な話をしながら購買に昼食を買いに行く。


雄一ユウイチ、朝の動画に入っていた、声がなんか気になるんだよな」


「太子が知っている人?」


「いや~俺は、どっかで聴いたことがあるんだよ……」


 僕たちは、朝の動画の内容よりもオレンジ色の光が撮影された時に入っていた、声のほうが気になるという現象が起きていた。



「あの~ちょっといいですか?」



 僕と太子が話しながら購買に向かう途中に、メガネをかけて、スマホの動画撮影をしながら話しかけてくる女子が目に前にいる。


「そうそう~、たしかこういう感じの声だった」


「えっ? 太子?! もしかしてこの声って! あなたが氷川コオリカワさん?」


「えっ? どうして私の名前を知っているんですか!?」


「いやっ?! 僕たち、朝にあの動画を観ていたんだよ!」


 聞き覚えがある声だと思っていたら、朝のニュースで観たオレンジ色の光を撮影した本人が目の前にいた。僕は驚き、太子はふと思い出したみたいだった。


「そうだ思い出した! 氷川といえば学園で有名だったわ!」


「本当にあの動画を撮影した? 氷川さん?」


「そこまで言われたら答えましょう! ソーデスッ! わたしが氷川ですっ!」

「学園ニュースの取材をしているんですっ、インタビューいいですか??」



 僕達はなぜか、氷川さんが学園ニュースで流す動画のインタビューを受けることになるのだった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る