2章 戻ることをあきらめない
3. 肩の力を抜こう(月曜日)
11話 交わるのか
結局はゆきとぼくがほとんど変わらなかった。むしろ何が違う……?
性別が逆転した以外は何も変わっていない。気になるのは、ゆきが見方によって違うように見えること。ぼくの知らない裏表が、ゆきにあるのだろうか? それともぼくが、SFよろしく
進んでいないことに焦りを覚えた。なるようにしかならないけれど。
やっぱり、あの人に会うか。
学校の帰り道、ぼくのよく知っている神社の石段を昇っていた。
それにしても、この階段が長い気がする……。100段ちょっとなはずだけれど。
ぼくの
気持ちとは裏腹に、昇るにつれて、周りの空気が
階段は行く手を阻んでいるように見えたけれど、神社へ続くこの道は、ぼくを歓迎してくれているように思えた。
行き先は神社だ。
石段を昇った先にある
鳥居の真ん中を少し避けて通り抜ける。
奥の
事務社から少し手前で、
「ゆきちゃん、ひさしぶり。受験で忙しかった?」
如月神社の由来と歴史を教えてくれたのが、今ぼくに挨拶してくれた巫女の
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