第18話 離島でのライフラインへの疑問

 今週は30人程の面接を一週間かけて行った。

 再来週からアルバイトに新人が入ってくる。

 研修を行って、即戦力になるには三か月はかかる。

 まともに休みが取れるようになるのは早くて7月、遅ければ8月のお盆休みまではかかる。

 亜夢の働いている居酒屋は全国チェーン店で、オフィス街にある為に年末年始とお盆は完全休業。

 

 

 「はぁ~さすがに一か月以上休めないの分かってるとモチベーション保つの大変だ~」


 面接の時間を作る為に、一時間早めに出勤し、一時間遅く帰宅する。

 通常でさえ激務なのに、サービス残業が当たり前の会社では、今週は疲労だけが蓄積していく。

 

 いつも通り裸でベッドに身を投げ出しつつ、九十三氏への返信をする。

 犬と猫の事情については了解した事と、次なる質問。

 ライフラインとネット環境はどうなっているのか?を犬と猫の事情のかかれた封筒が送られて届いた時点でしていた。

 その事に関しての返答は翌朝仕事に出かける前の朝一番と思われる時間に、ポストに入っていた。

 今は疑問に思った事に対する質問をするだけで、回答に対する考察迄の時間が取れない。


 人が生きていくうえで、水→燃料→トイレ→電気の順に必要。

 次に必須ではないが、携帯やネット環境はあるに越した事はない。

 離島という事は、気軽に物資が手に入る状況ではないだろうから、携帯やネット環境がある無しで生活の質は大きく変わる。

 トイレが汲み取り式ではないなら、尚良しといった所か。


 九十三氏に大量の食料品をお土産にもらってからは、冷凍庫の残りのパンとジャムは、前日に解凍しておいたパンにジャムを挟んで透明なビニール袋に入れて朝ごはんとして車の中で、信号待ちの時に食べている。

 すっかり朝何かを食べる事に慣れ、人間を捨てたような朝のゼリー飲料での食事に戻れそうに無かった。

 それとともに今迄は気づく余裕も無かったのが、他人には見せられないような生活スタイルに嫌気がさし、今の生活が自分にとって苦痛でしかない事に気づき始めていた。

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19話は20話と同時に明日公開になるかもしれません。

しばらくは一話につき一週間時間が流れる感じで話が進みます。

19話は、具体的な島のライフラインと通信環境への回答と食糧事情への質問になります。



 

 

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