第9話 新天地

今日からお世話になります、柳田洋一です、よろしくお願いします。


看護師として四年目を地元の療養型病院、所謂寝たきり患者のための病院で俺は再就職に踏み切った。


前の病院とは異なり、手術がなく病棟の時間の流れはゆっくりであった。


この病棟は看護師と介護師によって、回っている。


患者は終着駅へとゆっくり進み、その経過をスタッフで見守り、ケアを行なっていく。


『どう?この病院でやっていけそう?』


師長の木村が言う。


はい、まだまだ不慣れなことが多いですが、ご指導、ご鞭撻よろしくお願いします。


『それなら、良かった。あなたがいた前の病院とは全然やることが違うからなんでも聞いてね。一応、指導係が一番年齢の近い島崎主任にしたから頑張ってね』


新しい生活が始まった。



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