第4話「時計仕掛けのチョコベビー」
「争いはやめるんだぁー!」
チョコベビーだ。
それは確かに、あのチョコベビーだった。
シャカシャカしながら容器から掌に適量をこぼして口に運ぶ感じで食べる、あのチョコベビーだった。
そして口に運んだあとに掌を見ると少しだけ溶けたチョコの跡が残ってたりするあのチョコベビーであった。
あの...
「チョコベビー警察だぁぁぁ!!」
チョコベビー警察だった。
夏場とかには底の方にへばりついて頑張って振ってもなかなか落ちてこないあの...
「お前たち、こんなことを何度繰り返すんだ!いいかげん無駄な争いはやめろ!こんなことでいくつの命が犠牲になったと思ってるんだ...!」
めっちゃいいこと言うじゃん!!
「連行する!大人しくついてこい!」
「はい...」
たまごボーロたちめっちゃ聞き分け良い!と良夫は思った。
どうやら一件落着のようだ。
その時、
「ん?」
「あ」
チョコベビーが良夫の存在に気付いてしまった!!
「人間だ!!人間がいるぞ!」
こうなっては一巻の終わりだ!
逃げるんだ良夫!走れ!良夫!
良夫は走った。
良夫は捕まった。
ガリバーみたいな感じで連れて行かれた。
「離してくれ!」
「ダメだ。お前の身柄はチョコベビー警察が管理する」
「やめろ!どこに連れて行く気だ!」
「あのお方のところだ...」
「あの...お方...?」
「そうだ...」
「あのお方っていうのは...」
「あのお方の名は...」
「名は...」
「ヤンヤンつけボー様だ」
(ヤンヤンつけボー様...!!)
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