第44話 迎えが来た

 キーンコーンカーンコーン。

「さて、休み時間だ」

 僕は体育館の裏側で、GOレンジャーピンクが僕の分身を連れてくるのを待っていました。

 二人の白い女学生は僕の腕に腕を絡ませ続けていました。

 5分、10分と時間が経ちましたが、GOレンジャーピンクはやってきませんでした。

 ピロピロリーン。

「お、メールだ。ピンクレンジャーから、えーと」

 GOレンジャーピンクからのメールには「急用が出来て行けなくなりました。ごめんなさい。後は何とかそっちでお願い」と書いてありました。

「おいおいおい、どうお願いされたら良いんだ?急用って何だよ?僕たちの他に急用なんてあるわけないだろ」

 僕は「僕に何とか出来る話じゃない。GOレンジャーサイドで何とかしてくれ」とメールを返信しました。

 キーンコーンカーンコーンと二時間目が始まりました。


 僕と二人の白い女学生はまだ体育館の裏に居ました。

「僕の分身がここに来なかったということは、まだ教室で授業を受けているのだろうか」

 僕と二人の白い女学生は体育館の裏で座り続けました。


「おーい」

 体育館の向こうから引越し屋の様な姿の男がやって来ました。

「GOレンジャー本部から来たものです」

「あ、待ってました」

「ああ、良かった。迎えに来ました。じゃ、早速、行きましょう」

「あの、僕の分身はまだ教室に居るんですけど?」

「分身?」

「あの、話は聞いてませんか?」

「いや」

「ええっと、困ったな」

「まあ、とりあえず、行きましょう。ここに居るとまずいでしょう」

「はあ」

 僕と二人の白い女学生たちは引越し屋の様な姿の男について体育館の裏を出ました。


 僕達は学校の塀にそってサササと移動し、学校の横の門からサササと出て、すぐそこに停められていたトラックの荷台にサササと乗り込みました。

 そしてトラックはすぐに出発しました。

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