私は、秋の夜人知れず湖に消えていく落ち葉の波紋になりたい

世界は大きな1つの漆黒の湖

少しも音を立ててはいけない

魚が湖でその白い腹を煌めかせても

波紋が広がるだけ

魚は夜の湖に溶けて消えてしまう

音は自分自身を大きく動かし

津波となって外に流れ出てしまう


落ち葉ほどの微かな存在だけが

自然に朽ちるまで世界の表層に留まる事ができる


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