ドラゴンの帰る場所
REON
序章
この世界は2つの種族が支配する。
1つは大いなる存在ドラゴン。彼らは体の大きさは大小存在するが固有の能力を個々に持ち、世界の頂点へと君臨する。
1つは弱小なる存在ヒト。彼らは体の大きさは一定であり、寿命も短く力も弱い。数千年前まではドラゴンに使役される存在であったが、そこいらの生物より脳の発達が優れ、己の手で物事を生み出すのを得意とする生物だ。
彼らは存在を対立し、争いごとを避けるため、棲み分けを行っているのだ。
この世界の名前はライド。
首都、クラーク。国王が住まう城の下。
きらびやかで活気のある城下町に似つかわしくない なんでも直します!ルーン工房 とかろうじて読める字の看板と古く悪い意味で味のある工房がぽつんと立っている。当然のようにさびれている。
そんな工房からひときわ大きな声で、建物を揺らすほどの大きな声で
「おい、リン!!なんだこの小汚ねえランプは!!」
と年老いたが迫力のある声が響く。
その声に反応してか、
「うるせえくそじじい!てめえが、仕事をしないからしょうがなく俺がしたんだろうが!!」
と若い声が通る。
首都 クラークの日常風景である。
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