第36話 ハロウィンがきた!!

ピンポーン

「はいはい」

 一人の男がチャイムの音で眼ざめドアを開けるとそこには

かぼちゃの被り物をした大の男たちが10人ほどいた

「トリック オア トリート」

 もはやこの現実がトリートな気もするが男はそのまま何事もなかったかのように会話する

「子供たちならわかるがなんでお前ら大の大人にお菓子をあげなきゃならないんだよ消えろ」

 すると先頭のパンプキンヘットが話す

「この男トリートを選んだぞ」

「選んだというか」

「突入!!」

 リーダーらしき男が叫ぶと全員が家の中に入ってきた

「おいやm」

 男が叫ぶまもなく他のパンプキンに拘束され身動きが取れなくなってしまう。そして10分も経たないうちのこの家の物はすべてなくなってしまうのであった



戦田ヶ原家

「いやーすっかり町はハロウィンだな」

「そうですね~」

「いやおかしいだろ」

 平和な町に潜む影

「だれが影やねん、最近七夕だっただろどうしていきなり10月末にまで突入するんだよ!!」

「ごもっともだ、しかしバカ時間の流れはオレが作るんだ」

「んなむちゃくちゃな」

「とにかく今はハロウィンの時期なの!!」

 では仕切り直し


「そういえば最近パンプキンベレー強盗団っていうのが現れているみたいですよ」

「あっふつうに始めるのね」

「で、その窃盗団はなんなんだ」

「なんでも10人単位で家に押しかけて強制トリックを選ばせて家の物を奪っていくやつららしいですよ」

「なんじゃそりゃ、ちょっと面白いな」

「というかそれ天才塾じゃねぇのか」

 空気が凍り付く

「あり、うる」

「ますね」

「これじゃお前犯人に間違えられるんじゃ」

「探すか」

 こうしてまーたまた厄介ごとに関わることになった



「いるんだけど」

「いやーいい展開だね」

 町をぶらぶら十数秒、かぼちゃの被り物をした白衣集団を二人は発見した

「絶対あいつらだ」

「間違いようがねぇよ」

「よし追うか」

 奴らがどこに向かうのか、足取りを追うことに

すると奴らはバスに乗り込んだ

「車じゃないんだ」

「俺たちも乗るぞ」

「乗り合わせるのか!!?」

 こういう時はタクシーとかじゃないのかと思うがチュウに言われるがままバスに乗り込んでしまった

「というかシュールな光景だよな」

「周りがすごい目で見てるぞ、というかあいつら窃盗団として知られているのによくのうのうと」

「ちょっと黙れ」

 チュウに耳元でささやかれ後ろにちょいと下がる、どうやら奴らの話を聞きたいらしい



バスがまた走りだす

「あいつらなんにも話さなかったな」

「うん」

「あいつらどこに行くんだ」

「というかこんなところテレビだったら絶対カットだな、なんにも進展がない」

 するとチュウは気が付く

「あいつらなんであそこで止まってるんだ」

 そう十数人の集団が止まったのだ、しかもこちらを向いて

「どうやらばれたらしいな、行くぞ」

 戦いが始まる

「あの何の御用でしょうか」

「思ったより下手にでてきたな」

 第一声は向こう側だった

「よし率直に聞こう、お前らなんなんだ」

「ふん、そのことか」

 すると後ろから別のパンプキンがでてきた

「我々はただ純粋にハロウィーンをしているだけだ、それがどうしたというのだ」

「お前らがそれに乗じて盗みを働いているという報告が入っているんだよ」

 するとまた後ろから別のパンプキンがでてきた

「そう、ですね、でも、それがなにか?」

「なにかって問題だろ」

「今の人、は、トリックを、甘く、見すぎ、なん、です」

「そうこれは警鐘なのだっ!!」

 しゃべっているやつのしゃべりが遅いことにしびれを切らしたのかまたまた別のパンプキンが喋りだす

「今の時代にっ!我々はっ!必要なのだっ!」

「さっきからどうしてこうも個性的な奴ばかりでてくるんだ」

「でも向いている方向は一緒か」

 するとパンプキンが突然走りだす、つまり逃げだしたのだ

「あっ、あいつら否定されることを恐れて逃げやがって」

「というかひかれたな」

 赤信号なのに突っ走った団は全員見事にまるでボーリングのストライクのように全員吹っ飛んだ

「最近こんなんばっかりだな」

                             つづく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る