第7話 どっちが料理でしょう???
「一億四千万人の料理ファンのみなさまおまたせいたっしまったぁ!!
どっちが料理でしょう!!」
「えーと、どうしてこうなった」
・
さかのぼること5分前、朝食の時のこと
それはいつもどおりの朝だった、あの一言がでるまでは。
「そういえばさ、このうちの朝飯って誰が作っているんだ?ナナシさん?エビフライさん?どっち?」
かつーんと箸が落ちたときが始まりの鐘となった。
「そうか、お前はこの家の食卓事情をまだ理解していなかったのか」
「えっ」
「よし教えてやる家の飯の情報を自分流神拳奥義”セッティング”」
そういうと部屋が突然変形を始めた、ソファーや本棚は下へともぐり
壁が回転してキッチンが現れる。
そして…
「どうしてこうなった」
いつの間にか某料理対決番組のようなセットが出来上がっていた。
「今回の挑戦者はジャパニーズくのいち~ナナシ~あーんど
ジャパン武士~エビフライーーーおーいいえ」
「テンションたけーな、二人は無言なのに」
「まぁとりあえず料理すればいいんですよね」
「そうだな、しかし私はエビフライしか作れないがな」
「お題はなしの時間気分次第、でははじめっっっ!!!」
こうして謎の料理バトル…まずバトルなのか?が始まった。
「さて私はえっーとこれじゃなくて」
そう言いながら彼女は冷蔵庫に向かっていた。
「こっちはいつもやっていることをやるだけだ」
そう言いながら彼はガスコンロに向かった。
「でも」 「でも」
「「ちょっと変わりだねのほうが面白いかな」」 ピンっ
「なんかよからぬフラグの立った音が」
「面白くなりそうだ」
そういうとナナシは冷蔵庫の中身をすべて取り出し始めた、一方エビフライさんはナナシが冷蔵庫からほっぽり投げたチョコだけをもっていき湯銭を始めた。
「エビフライさんはチョコエビフライとかなんだろうけどナナシの方はなにを作ろうとしているか検討もつかないな、というかチュウなにしてんだ、というよりチョコエビフライってなんだ」
バカの隣にいたチュウは突然消防士が着る耐火服を着始めていた。
「命は大切にしたいからな、お前のもあるぞ」
チュウの指すほうにはドラム缶が置いてあった上部には穴が開いており人が一人入れそうだった。
「えっなになになに ???」
その直後大爆発が起きた。
「えっ何!誰!何したの!!」
「おっ三段活用ですかな」
「いやすいません冷蔵庫をアルミホイル巻いて焼いたら美味しくなるんじゃないかと思いましたがだめでした」
「・・・・・・あのナナシさん何を言って」
「無駄だナナシは昔っから料理だけはだめというかダメという次元じゃないというかとにかく駄目なんだやらせては」
「うん。理解した」
多分世界一早い理解だったと思う。素材が足りすぎていた。
「そういえばエビフライさんは無事・・・みたいね」
そこにはいつも腰にぶら下げていた剣を回転させて火の猛攻を回避しつつもう片方の腕でエビフライを揚げ続ける男がそこにはいた。
「なにあの芸」
「よ~しよ~しあと少しで出来る」
「こっちもなんかさっきの爆発の衝撃でなんか生まれていたのでそれに調味料足したのを出します」
「・・・・そーいえばさできた料理?ってどうすんの?」
「もちろんテイスティングタイムでたべていただきますよ、あなたが」
「はははやっぱりね。帰りたい」
・
そして地獄の時間がやってきた
「てええええいスティングたぁいむ~さて両者料理が出来たみたいなんで見せて頂きましょう」
「離せ~、僕おうち帰る~」
「さて拘束されているバカさんの目の前において説明していただきましょう!!まずはエビフライさんから」
「うむその名も”エビフライ修正液揚げ+”」
「チョコの要素どこいった!それともしかして+がそうなのか!!」
「いや+は箸のことだ」
「なんじゃそりゃー」
エビフライ修正液揚げ+…修正液を大胆に使いエビフライに仕上げたもの今回特別に箸の使用が許されています。ぜひ箸でお召し上がりを
「仕上げたってそれただの修正液じゃあねーか!!!」
「さー続いて、ナナシさんどうぞ」
「エビフライさんのあとだとちょっと恥ずかしいですね、名付けて”x”」
「x…それは可能性を意味する…深い」
「深くねーよ!!」
そのx、可能性の見た目は手のようというか手だった。手。
「なんでよりにもよって手招きしてる手なんだよぅ」
x…もはや説明はいらないでしょう。
「解説放棄するんじゃねぇ、説明係!!!」
「ではどうぞそれとも無理やり」
「もうそうしろーーてかそうする気だったんだろ」
「はい。では2皿いっぺんに」
両手に料理を持ちバカの口に突っ込んだ。
その時 彼の世界は一変した。
「もう絶対料理の話題はださない」
…じゃ誰が飯作ってんだ?
・
ある日の朝、バカはキッチンを覗いたそこには、
「フンフンフーンったくバカの奴俺を最初っから排除しやがって失礼な奴だぜ全くもう」
目に映ったものは裸エプロンしながらみそ汁を作るチュウの姿だった。
「寝て忘れよう、うん。」
つづく
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