我が家の寿司は自由形♪

ノーバディ

第1話 和也の場合。

我が家の寿司は自由形。

酢飯と具材を用意して各自好きに食べるスタイル。

具材はマグロ、サーモン、かまぼこ、チーズ、魚肉ソーセージなど、手巻きに出来るよう小さめに切ってある。


小学二年生の和也は酢飯を俵型に握って具材をのせる握り寿司スタイル。

先に作って後でまとめて食べる作戦だ。


「とーさん、いろいろ作るけど食べちゃダメだからな!

俺が食うんだから!」

おっけ〜おっけ〜。好きに作るがよい。

まずはオーソドックスなマグロ、サーモン握り。

具材が小さいから酢飯も小さめ。うん意外と美味そうだぞ。

続いてチーズ、魚肉ソーセージ。

うんうん、小学生らしくて良いぞ。


ん?冷蔵庫?なんかあったっけ?

キムチ?明太子?・・・それは寿司なのか?

ありゃ意外と美味そう。


「とーさんとーさん、俺、いい事思いついた!

こうやって、こうやって〜♪

かんせ〜♪」

酢飯の固まり?

「へへ〜♪実はこれ、中に塩昆布が入ってんだ〜♪」

和也よ、それはおにぎり🍙という別の食べ物だ。


なんかのってきたぞ。

和也の料理魂に火がついた?

「とーさん、とーさん、このご飯とさかなとかソーセージとか混ぜて炒めていい?」

・・・それは炒飯という中華料理だ。


「あ、そう言えば・・・」

ちーん♪

トースター?

「へへ〜ん、かんせ〜♪」

白い?

「酢飯の上に焼き立てのお餅をのせてみました〜」

ライス オン ライス?


「なんかもうお腹いっぱいになってきた〜♪」

うぉい!ほとんど食ってないじゃんか!


「作ってたらなんかお腹いっぱいになってきたんだもん」

なんとなく気持ちは分かるが・・・


「ん?それ俺が食うから置いといて♪」

残った寿司は中二の達也が全部たいらげました。


達也?おまえ丼三杯寿司食ってたよな?

・・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

我が家の寿司は自由形♪ ノーバディ @bamboo_4

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ