◇

 リビングに灯りがついていた。

 テレビが朝のヘッドラインを流している。妙に慌ただしい様子の報道フロアが映っている。雅也には理解できなかった。酒の匂いが充満していたのは、すぐにわかった。


「都内で同時多発無差別殺人だとさ。イカレたガキどもが刺して回ったとか。今、立て籠もってる。さながらテロだよ」

 玲だった。彼女は雅也に背を向け、ソファに座りテレビを見ている。振り返りもせず、缶ビールを持った右手を上げて雅也に言う。

「お前もやれ。酒はじゃを抜いてくれる」

「寝起きなんで」

「いいから、ほれ」

 缶ビールが投げられる。弧を描いて雅也の頭を超えた。

 雅也は手を腰の後ろにやると、缶ビールが落ちてその手に収まった。

「ナイスキャッチ」玲が親指を立てて言う。

 缶ビールは冷えきっていた。雅也はソファに歩み、いつもの席に座る。

 床の上には酒の空き瓶や空き缶が散乱している。

 玲は床の上にクーラーボックスを置き、足置きにしている。左手に老酒ラオチュウの小瓶を持っていた。

「いつから飲んでるんですか?」

「お前を運んでからずっと」

 そう言って、ぐいっと老酒を飲み、瓶を床に置いた。クーラーボックスを開け、中から洋酒の瓶を取り出し、蓋を開けた。


「あたしの師匠はアル中でね。最初に学んだのは酒の正しい飲み方と‶世の中の、大概の事は飲んで寝れば忘れられる〟……当時、嫁さんに逃げられたろくでなしだと思ってたけど、正解だな」

「飲んだくれはアルコール摂取を正当化しますよね。あと煙草。違法ドラッグも」

「当たっているが可愛くない言い方だねぇ。助けてやったんだ、礼ぐらい言えないのかい」

 

 缶ビールを床に置き、雅也は玲に頭を下げた。

「今さらですが、修業をつけてください。大里流の体術、操氣術も全て……せめて自分のカムイの姿、声を見聞きできるように……このままじゃ、逆立ちしてもあいつに勝てません」

 返事は無かった。テレビからキャスターがニュースを読み上げ、CMに入る。玲の返事が来るまで雅也はずっと頭を下げ続けた。


「雅也、もしお前の手元に核ミサイルの発射ボタンがあったら〝邪怪駆逐〟の信念で押せるか?」

 雅也は頭を横に振る。

 すると玲が嘆息を漏らした。

「なら、あたしやアキラを盾替わりにするとか、爆弾抱えさせて突っ込ませるとか、流れに応じて策を練り非情な決断を下す覚悟はあるか?」

 雅也はまた頭を横に振った。

「自分は何も失わず、相手が誰でも勝ちたい? ならまず頭を上げてテレビを見れるか?」

 ゆっくり頭を上げて、雅也はテレビを見る。

 ニュースキャスターが慌ただしく喋っていた。

「繰り返しお伝えます。昨晩未明、通行者を刃物で殺傷する事件が起きました。容疑者は複数名おり、場所も都内全域です。四名が逮捕されましたが、いまだに犯人は凶器を所持して逃亡しています。潜伏している可能性があるため、異常があればすぐに最寄りの警察に連絡をとってください。

 その内、学生と思われる五人が千葉方面へ逃亡。現在、港で停泊中の民間船舶に立て籠もっています。警視庁と海上保安庁が連携して説得していますが、難航している模様です。

 先ほど午前三時、警視庁の発表によると死傷者二十三名。現行犯として逮捕された四名は、同じナイフを所持し、都内各区でほぼ同時に犯行に及んだとのことですが、この学生たちは互いに面識は無く、動機も不明。

 依然逃亡中の学生たちが立て籠もっているのは千葉県在住の一般人の私用船舶であり、数発の銃声が聞こえたため最悪の事態を回避すべく――どうやら現場に、新たな動きがあったようです」

 画面が報道フロアから港へと変わる。

「えーこちら現場の漁港です。海上保安庁が、えー逃走防止のために出動しました。見えますか……あちらに船影が」

 レインコートを着た男性が明け方の海を指す。高速で海を横切る船が映された。

その時、傍観していた雅也は口を覆った。

 手ぶれの激しい映像の中、船の先に黒い人影がちらりと映った。


「まさか、中井?」

「あたしが手を焼く理由、わかったろ」

 そこで玲はテレビの電源を切り、ため息まじりに言った。

「同時多発無差別殺人……大きな事件だ。でも中井にとってはただの八つ当たりにすぎない。加害者は中井に念を取られたんだろうね。昨晩、あたしが止めなかったら、お前も犯人になってたかも」

 空になった酒瓶を床に置いて、また新しい酒をクーラーボックスから取り出し、玲は一気に飲んた。

「ぷあーっ……今回は災難だった。でもお前が体を張ってくれたから、結果オーライ。アキラの見張りも適当にこなせ。面倒ならやらなくてもいい」

「え、でも、あんな事件を起こしたやつを放っておくなんて」

「覚えてない? お前は中井の幽体に触れ、カムイがその一部を取り込んだ。危うい賭けだったが、大当たり」

 玲の左手が雅也を指す。

「お前の体には中井一麿という毒が入っている。それを排除するためにカムイが魂を守っているんだ。ワクチンを作っている最中ともいえる。こうなれば簡単だ。これからお前のカムイがどうやってあの幽体を追い出すか、あたしが観察して封印術を作る。いくら不死身でも魂魄を壺とかに入れてしまえば何もできん」


――えっと。どういうことだ?

 

 またクーラーボックスを開けて、ウイスキーの瓶を取り出す。その様子を見ながら雅也は問う。

「話がまったく見えてこないんですが」

「中井一麿っていう馬鹿が新しいカムイを試したいと依頼してきた。あたしはアキラを実験台に推挙した――これはわかる?」

「ええ。薄情だと思いますけど、見知らぬ他人よりはまだ……でも結果オーライとは思えませんね」

 雅也は床に置いた缶ビールを持ち蓋を開けた。

 ぶしゅ、と音を立て泡が溢れ出て行く。雅也はすぐ口をつけ、飲んだ。

「あ……飲んじゃったじゃないですか。もう」

 文句を言いながらも雅也の喉は次の一口を求める。ちびちびと飲んでいると微笑みながら玲は言う。

「あたしがアキラに黙ってて、お前に話したことは? 女の感性と?」

「論理飛躍。どちらもまだ理解できないんですが」

「できるほうがおかしい。言霊ことだまを混ぜてたもんね」


 舌を出し「てへっ」と言う玲。

 首を垂れ、雅也は心底うんざりした。


「一体なんなんですか……頭がパンクしそうです」

「誰かを騙すため別の誰かに嘘をつき、真に受けさせ行動させる――言霊の基本戦術だよ。大里流でも邪道の部類だが、実生活でも活かせる」

 玲はウイスキーの瓶を己のこめかみに当てて、笑った。

「仕事を始める前、あたしは中井にじゅ――監視のカムイをつけられた。あたしは怒った。舐められたもんだ。でもとっちめるのは骨が折れる。あいつは不死身だから、こっちも命を代償にしないといけない。そこで。女の感性とか論理飛躍とかを言霊を混ぜ、ややこしくさせて、ジャブ!」

 玲は左手を突き出し、すぐ引っ込めた。

「妙な手ごたえがあった。あたしに憑いたカムイが揺らいだんだ。打つべし、打つべし!」

 何度も左手を突き出しては引っ込め、また突き出してを玲は繰り返した。

「するとどうだい、あの馬鹿はお前に興味が湧いてあたしにかけたカムイを解き、お前に憑いた。自由になったあたしが尾行しても気づきやしない。

 人気の無い場所でお前のカムイが陣を敷いた時分、完全に中井の興味はお前になっていた。本来の目的なんか忘れて。あたしはもう吹き出すのをこらえてこらえて……」

 かんらかんらと玲は笑って言う。

 

 その間、雅也はずっとビールをちびちびと飲んでいた。


「さすがに戦闘態勢に入った時は笑いも止まった。でもね、中井はお前を大事な資料のように見ていた。で、颯爽と登場したあたしが言霊でかつを入れて……あたしの言霊は師匠直伝。持つべきものはいい師匠って言うだろ? あたしの師匠はただの酒好きだけどさ、あたしの弟子になりたいなら、これぐらいは読んでおけよ? あたし、賢いから。なはははっ」


――自画自賛を始めた。だめだ。もう完全に酔っ払ってる。


 とん、とん、とん……階段を降りてくる足音が聞こえた。しかし玲の話は止むどころか苛烈になっていた。


「つまりな、中井ってやつは馬鹿。お前もそれに近い。言霊に引っかかるのは馬鹿か真面目と相場が決まってる。正義感だけ一丁前のバーカが、不死身のアホゥとマーヌケな戦いしても時間の無駄。得をするのは私のような人間だよ。まいったか」

「あの、アキラちゃんが起きてきましたから。お話は後で」

「正式に弟子になりたいんだろ? アキラには説明してあるよ、バーカ」

 さあっと雅也の顔から血の気が引いた。

「初めて聞いたんですけど?」


 ◇

「おはよう」とアキラがリビングに入って挨拶する。彼女は着物ではなく、Tシャツとジーンズ。雅也が学校でよく見る服装だった。しかし、すぐ顔をしかめて、言った。

「お酒、くさい。部屋、散らかしすぎ」

「ごめん、片づける!」と雅也が腰を上げたが、アキラは玲の髪の毛を引っ張って言った。


「飲んだお姉ちゃんが片づけて」

「雅也だって飲んでるよ。な?」

「片づけて」

 力強く引っ張り上げられ、玲は痛がった。

「片づけて」

「わかった、わかりました!」

 掴んでいた髪の毛を離して、玲が片づけ始めるのを見届けてから、アキラは雅也に言った。

「雅也君、消臭剤を撒いて。それとキッチンの換気扇を回して、窓も開けて空気を変えて」

「はい!」


 返事してすぐにキッチンへ向かい、勝手口を開け、換気扇のスイッチを押し、玄関へ通じる扉も開けて、玄関にある消臭スプレーを取って戻って来た。

 酔っ払った玲がぎこちなく空き缶を拾っている、その辺りの宙にスプレーを振り撒く。


 するとほんの些細な変化があった。

 アキラの顔が和らぎ、満足げに言った。

「よし……」

 それも束の間だった。アキラは雅也を見る。

 力強い瞳で、雅也はたじろいた。

「雅也君、昨日はお疲れさま」

 労いの言葉が重く感じられ雅也は唾を飲み込んだ。

「アキラちゃん、実はね、よく理解してないけど……」

「お姉ちゃん、ややこしい言い方するから」


 腕を組んだアキラは、玲を見下ろして言った。

「すごく単純。お姉ちゃんと依頼主は喧嘩中だった。でも向こうが話を振ってきて、こじれにこじれた。

 相手は強くて、新しいカムイを持ってる。しかもさりげなく使ってくるほど上級者。お姉ちゃんは口喧嘩しかできない。

 そこでお姉ちゃんは考えた。私か雅也君を彼と戦わせる。その戦いの中で相手のカムイを調べ、寝首を掻くつもりだった。それだけ」


 最後の〝それだけ〟を強く言い放ち、アキラはため息をついた。

 雅也も息をつき、玲を見やる。

「たったそれだけのことを、こんなグダグダと……」

 すると二人の視線に気づいたのか、玲は顔を上げて瞬きを何度もした。

「そんな怖い顔するなって。世の中もっと酷い騙し手口があるんだ。二人ともいい経験になったろ?」


 ◇

 雅也とアキラはそろって玉緒万事屋を出て駅に向かった。

 まだ朝五時だったが、二人とも玲の顔を見ていると、怒りがこみ上げて喧嘩になりかねないと判断して、大学に向かう。

 

 始発まで時間があった。駅までの道にあるコンビニで、二人は朝食を買ってイートインで食べていた。

 雨は降っていなかったが、人が全く通らない道を見ながら雅也が呟く。

「給料、どうなるんだろ」

「きちんと払ってくれる。依頼はこなすから」

 おにぎりを食べながら、アキラは続けた。

「彼は素直だから。私が自分で撮った写真と日記を出せば済むと思う」


「中井を知ってるの?」

 驚きながら雅也はアキラを見た。彼女はペットボトルのお茶を飲みながら頷く。彼女は口を離して蓋を閉めながら言う。

「知ってるって程でも無いけれど、大里流の人……五年前、本家ほんけで力比べの大会があった。その時に彼が優勝したの。会話の内容は覚えてないけれど……昨日、気が付かなかった。きっとそういうカムイ使いだと思う」

「何者なの? ストーカー?」

「わからない。お姉ちゃんも話すのが面倒だって言う。あのお姉ちゃんが説明したくないことは畏怖している証だから、きっととんでもない人なんだと思う」

「だろうね。普通、人を操って殺す、なんて想像してもできるもんじゃない」

「何のこと?」とアキラが尋ねた。


 今朝のニュースを雅也は端的に話し「いくらカムイ使いでも、それはしないだろ」と問う。

 アキラは返事を保留したまま、コンビニから出て行った。雅也は後を追った。


 ◇

 駅前の広場には早くも人が集まっていたが、その大半は昨日の事件に対するデモ隊だった。

「君たち学生だな。これを読め」

 青いツナギを着た中年の男が三人、雅也とアキラの前に立ちビラを渡してきた。


 〝マスメディアに踊らされるな〟と見出しが大々と書かれ、残りのスペースはずらっと小さな文字が羅列されていた。


 雅也がそのビラを斜め読みしていると男の一人が声をかけてくる。

「お前らも手伝え」

「嫌です」

 きっぱりと断る雅也に、男らは少し面食らったようだった。

「私も。狂言に付き合うのはこりごり」

 アキラも断り、ビラを手で丸めて男に渡した。その男は、顔を赤くして言う。

「お前ら、俺たちを何だと思ってる! 俺の一族は――」

 するとアキラが男の股間を蹴り上げた。

 思わず雅也は自分の下腹部をさする。

 

 悶絶し、倒れこむ男の口から泡が出ていた。

「そんなじゃ、何も変えられない」とアキラは周囲の男たちを見やる。

「あなたの家系、血筋なんて知らない。でもこの程度の蹴りすら避けられず失神する、あなた自身は貧弱で情けない。だから誰の信用も無い、助けてもらえない」

 黙る男たちに背を向け、アキラは駅のホームへ向かった。雅也はその後ろに続いた。男たちは追ってこなかった。



 駅のホームで電車を待っていると、遠くから演説が聞こえて来た。雅也は耳をすまして聞いていた。

 電車が来る頃、その演説はサラリーマンや学生たちの雑踏に少しずつ消されていき、走って来る電車の音に止めをさされたように聞こえなくなった。


 電車で揺られ、帝都大最寄りの駅まであと二駅。

 雅也とアキラは黙ってつり革に捕まっていた。アキラが重たい口を開いたのは、重たい雲の間から太陽が差し込んだときだった。


「中井が人を殺す理由、私と同じかもしれない」


 返事をせず、雅也は黙って聞いていた。


「今のこの国、何かがおかしい。思想も宗教もたくさんあるのに、言ってることは同じ。行動しない人も行動する人も根底は同じ……ただ自分たちが良い暮らしをしたいだけ。自分の家族、友人を守りたいだけ……昨日のお姉ちゃんと同じように、勝手にややこしくして大義に見せているだけ。多くの疑念が出て説明が面倒になったら故人こじんを持ち出して逃げてる」

 苦笑いして雅也は言った。

「玲さんのせいで、人を信じれなくなった?」

「ううん。またいつものが聞こえる。‶私の周りにいる全員を殺せ〟って。耐えていたけどさっき、崩れそうになった」

「こんな本を知ってる? 世界が百人の村だったら、そこに国境は無く隣人と家族だけ――こういう風に百人だったら飢餓で死ぬのは何人、人に殺されるのは何人って世界を村に収縮して例えていくんだけど、僕は大嫌い。わかる?」

 

 きょとんとしてアキラは雅也を見た。

 雅也は微笑んで、彼女の瞳を見つめて言う。

「僕は両親から無視されてた。故郷は関西だけど家にいたくなくて東京の高校に入った。それからずっと一人暮らし。世界が百人の村だったら、故郷を出た僕は野たれ死んでる。世界が百人の村だったら僕は生きる為に犯罪者になってたかも……本を読んで考えれば考えるほど、僕の思考はマイナスになる。でも」


 そして朝日に照らされていく街を見て言った。


「がんじがらめはいけないって教えてくれる本でもあったかな。関西から東京に出ただけでもずいぶん変わったと思う。見える景色はろくでもないのが多いし、出会った人の大半は嫌な人だよ。でも世界が一つの村だったら昨日のような事は絶対になくて、僕は世界に興味を失ってた。

 世界が世界と同じ広さで、百人じゃなく五十億以上、国も沢山あったから僕はここで生きているし、守りたい、そのために強くなりたい。当面は中井をやっつけられたら、いいなと――アキラちゃんが人を殺さないのは、やっぱり人が好きだからじゃないかな」

「雅也君は私のの話になると質問しない……どうしてとか誰の声なんだとか。何も……何も知らないのに勝手に決めて、いつも見当外れの答えを言う」

「アキラちゃんの結論に僕が是非を語るのは無理だよ。想像力は理解しようと勝手に働くけれど、僕は人を殺したいなんて冗談としか思えない。とはよく思うし、共感できるけれど」

「今度は私から聞いて良い? 何度も聞いたこと」

「どうぞ」

「雅也君のカムイ、心当たりは無いの? 身内、友人で亡くなった女の子はいない?」

「うん。祖父と祖母だけだね……中井も驚いてたっけ。そんなに珍しいのかな」

「きっと珍しいのは雅也君のほう」

 電車が止まり、アキラは反対の扉から出た。雅也も後に続きながら問う。

「僕の? どこが?」

「強いカムイが憑いている人はカムイを感じる。姿が見える、声が聞こえる、夢に出てくる、気配がするとか――それを総称して‶シンタが揺れる〟って呼ぶの。

 そして、ひどい時は操られる。でも雅也君はそれがない。修業を積んだのも少しなのに」

「天賦の才、じゃないよね。玲さんに教えてもらったのは頼み方だけ。他はからっきしだ――シンタってどういう意味なんだろう」

「アイヌ語で、ゆりかご」そう言って、じっとアキラは雅也の顔を見た。

 はにかんでいた雅也だったが、少しずつ表情が強張っていく。

 電車が駅から発進して、乗客たちが改札口に向かう中、二人は黙って目を合わせつづけていた。


 ◇

 その間に雅也の携帯電話が鳴っていた。メールだった。

 内容を雅也は大学で知ることになるのだが、相手は雅也の実姉だった。


 件名は‶おっす! 久しぶり!〟という常套句。

 内容は端的だった。


 ‶誰かわかる? たつみやで。

  玲さんに頼まれてん。なんか面倒に巻き込まれたから助けてってな。

  とりあえず空いてる日、教えてーな。

  詳しい話はそん時に。あと、アキラちゃんも同席するよーに〟

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