スシヤでも許されない。
あまね
第1話
「寿司屋って何屋さん?」
「いや、寿司屋だよ」
「おいおい、わざわざ聞いているんだからこっちだってそんな当たり前の事わかっているよ」
「わかっているなら聞くなよ」
「そうじゃなくて、最近の寿司屋高級店は食ったことないから知らないけど、回転寿し屋はどうなってんだよ」
「いいじゃねぇか、ツナマヨ流すぐらい許せよ」
「そっちじゃねぇよ」
「カリフォルニアロールとかサラダ巻きは意味わからんって議論は終わってあれはあれでもう良いよ許すって事で落ち着いているんだから蒸し返すなよ」
「ちげぇよ、海老フライとかハンバーグとか牛肉とかスイーツとか明らかにやりすぎだろ、寿司屋さんの名が泣くよ」
「多様化の時代」
「なんでもかんでも時代のせいにするなよ、このままじゃ寿司屋なのに恥ずかしくもなくチーズバーガーとか出すぞ」
「お客様のニーズに答えていたら、そうなっていったんだよ客の心握ってんだよ」
「なら、もうお客がファミレス行けよ」
「寿司屋の寿司食いたいんだよ」
「なら、ハンバーグとか海老フライとか頼んでるんじゃねぇよ、寿司屋の寿司食べろよ」
「お客がいなくなれば、寿司屋が困るし安い寿司が食えなくなるからお前も困る、ならハンバーグとかスイーツぐらいお店にあるぐらい許せよ」
「じゃあお前俺がサビ抜き頼んだらどう思っている」
「寿司屋でサビ抜きとか鼻で笑うわ」
「多様化の時代はどこいった!」
「なんでもかんでも時代のせいにするなよ、サビ抜きとか時代が進んでも後退しても許されない」
「カリフォルニアロールは許されたのに!」
スシヤでも許されない。 あまね @kinomahiru
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